目次

[1]中学生に木製バットを持たせる理由とは?
[2]考える習慣を身につけさせたい


 昨今の野球界において大きな問題といえば、野球人口の減少だ。問題解決へ、野球教室をはじめとしたあらゆる取り組みを、多くのチームが実施するようになったが、少年野球の現場で話を聞くと、選手数は明らかに減っているという。

 そうした声が現場から聞こえてくるなかで、登録選手数が年々増え続けているのが、ポニーリーグだ。元プロ野球選手である広澤克実さんが理事長として、リーグを大きくし続けている。

 「充実した4年間を過ごしてきました」と、これまでを振り返るとともに、「ポニーの理念に賛同してくれた方や、事務局の皆さんのおかげです」と、登録選手数の増加の背景を語る。

中学生に木製バットを持たせる理由とは?



広澤克実理事長

 ポニーならではの取り組みの1つとして挙げられるのが、木製バットの使用だ。

 日本代表の選考を兼ねた広澤克実杯全日本地域対抗選手権大会兼日本代表選手選考会など、いくつかの大会に限定した取り組みだが、リーグから参加チームに木製バットを支給。出場選手全員は、木製バットを手に乾いた音をグラウンドに響かせていた。

 「投手に対して有利に働くので、ストレートで勝負する選手が増えた」と広澤理事長は投手に対しても効果が出ていることを話すと、木製バットに対しての思いを明かした。

 「野球は元々、木製バットを使う競技ですが、現在は金属バットを使うようになったので、『1回は木製バットを経験してほしい』というのがあります。ただすべての大会が木製バットではないので、1つのアイディアとしてやっています」

 自身はプロの世界まで活躍し、木製バットを使う機会があったが、プロまで続けられる球児は、ほんの一握り。大学以上のカテゴリーで見れば増えるだろうが、それでも多くは高校野球、甲子園がゴールとなる選手が多い。となると、木製バットを試合で使う機会はないに等しい。

 広澤理事長は、そうした選手に向けて木製バットを経験してほしい、と話しているのだ。