目次

[1]肉離れは筋線維の損傷/ウォームアップで違和感がないかをチェック
[2]肉離れを起こしやすいランニングフォームとは?/肉離れかなと思ったら無理に伸ばさない


 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 寒暖差の激しい日々が続いていますが、選手の皆さんはそれぞれの目標に向けて日々練習に励んでいることと思います。体調を崩してしまうと元のコンディションに戻るまでにかなり時間がかかってしまうため、まずは風邪などひかないように基本的な感染症対策をしっかり行ってくださいね。さて今回は肉離れについてまとめてみたいと思います。肉離れを引き起こす要因を理解し、予防するためにできることを中心にできることについて確認してみましょう。

肉離れは筋線維の損傷



ウォームアップの時に左右差や違和感の有無を確認しよう

 肉離れとは筋線維が傷んだ状態を指し、医学的には筋挫傷と呼ばれます。ランニングやジャンプ、投球動作など一瞬で大きなパワーを発揮する動作によって、筋線維が急激に引き伸ばされ、筋肉と腱のつなぎ目部分や筋肉のふくらんだ部分である筋腹がダメージを受けた状態です。最も多く発生するのは太ももの裏側(ハムストリングス)と言われていますが、それ以外にも太ももの前側、ふくらはぎ、わき腹など、筋肉のある部位には必ず肉離れのリスクがあります。太ももの肉離れでは「走っているときにブチっと音がした」「切り返し動作で急に力が入らなくなった」「太もも部分に内出血が見られる」等、ケガをした本人でもわかりやすいサインが見られます。損傷の程度がひどくなると踵をつけて歩くことが困難になり、そのまま続けてプレーを行うことはできません。筋肉痛も筋線維が傷むことで起こるものですが、肉離れは筋肉痛よりも損傷度合いが大きく、広範囲にわたる傾向があります。

ウォームアップで違和感がないかをチェック

 肉離れを起こす要因としては、筋肉そのものの問題(柔軟性、筋力、主動筋と拮抗筋のバランス、疲労の蓄積など)、個人の体力レベルを越える強い負荷、フォームの問題、ウォームアップ不足などが挙げられます。ウォームアップはケガ予防のため、パフォーマンスをより高めるために行うものですが、これが不十分であると筋肉に大きな負荷がかかったときに肉離れを起こすリスクが高まります。特に外気温が低いときはより入念に体を動かしながら、体温・筋温を上げるようにしましょう。またストレッチでは左右を比較し、どちらか一方が極端に突っ張っていたり、動きが悪かったりしたときは時間をかけてコンディションを整えるようにします。練習に入ってからも違和感が残る、気になるといった状態が続くときは、運動量や運動強度を極端に上げるのではなく、段階的に参加することや指導者と相談の上、練習内容を変更するといったことも必要になるでしょう。