目次

[1]畝傍、天理に待ったをかける注目校は?
[2]奈良大附、智弁学園を追随する実力校

 第103回全国高等学校野球選手権奈良大会が7月10日に開幕する。37チームが出場する今大会は今春の甲子園で4強の天理と同8強の智辯学園による一騎打ちが予想される。シード校は春季大会で4強入りした智辯学園天理奈良大附畝傍。今回は4つのゾーンごとに奈良大会の展望を行っていきたい。

畝傍、天理に待ったをかける注目校は?



太田佑音

 Aゾーンのシード校は秋、春ともに4強の畝傍。突出した選手はいないが、組織力の高い野球で悲願の甲子園初出場を目指す。エースの太田 佑音(3年)は変化球を駆使する技巧派。昨秋までは外野手だった若松 慎太郎(3年)も春にマウンド経験を積み、夏への準備は万全だ。

 畝傍と遜色ない力を持つのが郡山。こちらも手堅い野球が持ち味で、コツコツと得点を積み重ねていく。安定感のあるエースの植家 颯(3年)と、視野の広い山口 瑛士(3年)のバッテリーにも注目だ。

 高田商はエースの安井 直斗(3年)が好投手として知られている。135キロのノビのあるストレートとカーブのコンビネーションが抜群だ。高田奈良北も十分に上位を狙える力がある。登美ケ丘・国際の主将で1番センターの藤井 海斗(3年)は50m走が5秒台の俊足。高い身体能力に注目だ。

 Bゾーンは優勝候補の天理が入った。センバツで左脇腹を痛めたプロ注目右腕の達 孝太(3年)は春季大会で実戦復帰を果たし、夏に標準を合わせている。達が離脱している間に左腕の仲川 一平(3年)と森田 雄斗(3年)が成長を見せ、投手陣の層が厚くなった。打線も1番を打つ主将の内山 陽斗(3年)や4番の瀬 千皓(3年)ら強打者が揃っている。

 このゾーンで天理に次ぐ有力校に挙がるのは法隆寺国際か。左腕・坂本 亘弥(3年)と右腕・山中 歩寿(3年)の投手二枚看板を擁し、春は智辯学園相手に0対4と善戦した。

 春8強の奈良は吉村貴至監督の次男・颯真(3年)が主将を務める。中軸を打つ中島 治憲、米田 稔治ら2年生に力のある選手が多く、春以降の成長に期待したい。


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