秋の九州大会は神村学園の8強が鹿児島勢の最高戦績。来春のセンバツ出場は厳しい状況だ。
夏季大会、秋の九州大会予選、1年生大会、2020年にあった全ての県大会を制した神村学園が21年も優勝候補の本命として、各校がマークする存在になるだろう。
神村学園の独走に待ったをかけるのは?

樟南の左腕エース・西田恒河
夏季大会はオール3年生で臨んだため、1、2年生チームは実戦経験が不足していた神村学園だったが、秋の鹿児島大会は1戦ごとに力をつけて頂点に立った。投・攻・守に力強く、スキなく、そつのない野球がチームの伝統として継承されているのを感じる。
2年生左腕・泰 勝利が大黒柱として成長し、1年生左腕・内堀 遼汰も経験を積んで、ゲームを作れる左腕2本柱が安定している。打順は日替わりだが、リードオフマンの長谷 杏樹主将(2年)、秋にブレイクした前薗 奎斗(2年)、甲斐田 紘整(2年)らがけん引し、ここ一番での勝負強さを見せている。
九州大会は明豊(大分)にまさかの逆転負けで4強入りを逃した。夏に向けての更なるレベルアップを目指す。1年生大会でも準決勝で樟南、決勝は鹿児島実と強豪に勝って優勝し、チームの底上げにつながったことだろう。
樟南、鹿児島城西、鹿屋中央、鹿児島実などの強豪私学勢は神村学園の独走に「待った」をかけられるか。
樟南は左腕エース・西田 恒河(2年)が計算できるエースとして君臨する。打線は尾﨑 空(2年)、下池 翔夢主将(2年)、小峰 康生(2年)の中軸に当たりが出て得点力も上がった。西田以外の投手育成が春以降の大きな課題になりそう。
今年初めて甲子園の土を踏んだ鹿児島城西は乗田 元気主将(2年)、長 隆稀(2年)ら前チームから主力を担った2年生が豊富に残っている。攻撃力は間違いなく県下トップクラスだが、課題は投手力。計算できるエースの台頭が待たれる。
大隅の雄・鹿屋中央も攻撃力の高いチーム。秋の鹿児島大会は右腕・峯山 叶聖(2年)が力強い投球で守備のリズムを作った。左腕エースで主将の折尾 凛(2年)の復調に期待したい。
秋の鹿児島大会では3回戦でライバル・鹿児島城西に敗れた鹿児島実も1年からマスクをかぶる城下 拡主将(2年)、エース大村 真光(2年)と個々の力は十分優勝を狙える力はある。れいめい、尚志館、出水中央も力を秘めている。