目次

[1]投手陣が夏浮上のカギを握る花咲徳栄、浦和学院
[2]夏に波乱を巻き起こす注目投手たち

 前編では春季埼玉県大会を制した春日部共栄を筆頭に、関東大会に出場を決めたベスト4のチームそれぞれの収穫と、夏への課題を見てきた。後編ではそれ以外のチームで夏に飛躍が期待されるチームを選手の紹介を交えながらおさえていく。

 関東大会に出場する4校の現在の戦力は?春季埼玉県大会を総括!【前編】

投手陣が夏浮上のカギを握る花咲徳栄、浦和学院


 敗れた花咲徳栄だが、橋本 吏功(3年)、韮沢 雄也(3年)、井上 朋也(2年)、羽生田光希(3年)と甲子園組をずらりと4人並べ、他にも池田や菅原なども振れている。

 基本的に犠打は使わなくても点が取れる打線は、とにかく脅威であり既に全国レベルだ。彼らを2,3点以内に抑える高校は埼玉には存在しないであろう。

 問題はとにかく投手陣である。今大会は和田 慶悟(3年)、中津原 隼太(3年)、高森 陽生(2年)と左腕3枚でやり繰りしてきたが、柱になれる存在がいない。

 もちろん、ここに右の岡崎、岩崎 海斗(3年)、鈴木などが入って来れば多少の不安は解消されるが、夏に誰を柱にするかは不透明だ。

 また守備陣も東農大三戦は4失策と精彩を欠いた。ポテンシャルは高いのだが、ショート韮澤などに時折見られる内野陣の集中力の欠如なども今後への課題であろう。岩井監督も夏までの課題は山積みである。



美又王寿(浦和学院)

 また、今大会春7連覇のかかった浦和学院だが、今年のチームは例年に比べとにかく打線に破壊力がない。旧チームからのレギュラーは中前 祐也(3年)、畑 敦巳(3年)、後藤 陸人(3年)と残ってはいるのだが、特にその他の選手が小粒で、なかなか大量得点を奪うのは難しい状況だ。

 昨秋、初戦の白岡戦で敗れたのは、甲子園から帰ってすぐでチームになっていないというエクスキューズがあったが、一冬越した現在でもあまりこれと言った上積みは感じられない。

 エースナンバーの下薗が1番を打たなければならないというのも(もちろん過去に1番ピッチャー佐藤 拓也ということもあったが佐藤 拓也は圧倒的な存在であった)苦しい現状を物語っている。

 結果、2回戦で叡明に敗れ、今大会もあっさりと姿を消した。まずは夏までに打線のスケールアップは必須だ。

 もちろん、それでも守備の堅さや機動力、持ち味である勝負強さは健在であり、夏は簡単に負けそうにはないが、如何せん今年は投手陣も決して万全とは言えないのが苦しい。永島 竜弥(3年)、美又 王寿(2年)、下薗 咲也(3年)と頭数はいるが、絶対的な存在は皆無で、夏も継投がマストになりそうだ。

 いずれにせよ、夏のノーシードは34年ぶりで、もちろん森監督は初めての経験だ。選手にも猛練習を課すであろう。元々ポテンシャルは高い選手が多いだけに不気味な存在ではある。