波乱の幕開けとなった秋の三重を振り返る


 この秋の県大会ではシード7校のうち5校が初戦で敗退。地区予選の好成績でシードとなってベスト4まで進んだのは海星のみだった。しかし、その海星も準決勝で三重に敗れ、3位決定戦でも津田学園に敗れて東海地区大会への出場を果たせなかった。

 そんな中で圧倒的に強さを示して、秋の三重県を制したのは菰野だった。最速150キロを出すという剛腕・岡林 勇希君がいるが、準々決勝の木本、準決勝の津田学園と連投で完投してねじ伏せてスタミナのあるところも示した。勢力構図としては、公立勢ではいなべ総合とともに、県内を引っ張る存在ではあったものの、このところはやや結果が出せないでいたことも確かだった。それだけに、この秋は満を持しての躍進となった。ノーシードからの県大会となったが、1回戦では四日市に快勝し、2回戦はシードの津商を下し木本、準決勝で津田学園を退けて決勝でも、昨春のセンバツベスト4の実績のある三重に10対0と快勝してその強さを示した。岡林君は早くもドラフト候補という声も上がるくらいで注目度は高い。

 準優勝した三重は、今春のセンバツではベスト4に進出して、全国に「三重高健在」を示したが、夏はまさかの初戦敗退で、そこからの立て直しだった。いなべ総合は、その三重に県大会初戦で敗退した。

 夏の甲子園帰りの白山も県大会は初戦で鈴鹿に敗退。一昨年夏の代表校の津田学園がしぶとい戦いでベスト4に進出。菰野に1点差で競り負けたものの3位決定戦では海星を下して東海大会に進出を果たしている。

 今週の東海地区大会は三重県開催となる。それだけに次のステージに出場を果たした3校は、いずれも気持ちを引き締め直しているであろう。

(文=手束 仁