目次

[1]空前の盛り上がりの中で終わった「清宮の夏」
[2]2本柱故障の中、力尽きた八王子

清宮幸太郎(早稲田実業)

 前売り券は完売し、ネット上では高値で売り出された。当日券も試合開始2時間前に売り切れとなり、神宮球場周辺にはチケットを買えなかった人が多くいた。早稲田実業の怪物・清宮 幸太郎が登場し、全国的に注目された西東京大会決勝は、今後も語り継がれるだろう。球場はさながら「清宮祭り」の様相を呈していた。

 しかし夏の大会はお祭りムードであっても、負ければ終わりの冷酷な勝負の世界である。清宮絡みのエラーが失点につながり、早稲田実業は敗れた。それでも高校入学前から注目され、高校野球を盛り上げた清宮の功績は大きい。清宮ブームに便乗したにわか高校野球ファンの中から、どれだけの人が本物の高校野球ファンとなるかは、高校野球ファン層の拡大には重要だ。

 また、雪山 幹太野村 大樹のバッテリーなど、残った1、2年生が秋以降、どのような結果を残すかも注目される。

東海大菅生優勝の原動力になった2年生野手の成長

 早稲田実業日大三の2強対決が注目された西東京大会は、東海大菅生の優勝で終わった。春季都大会4回戦で、東海大菅生日大三に敗れたものの、3回以降は得点を許さなかった試合をみて、夏、2強を破るとすれば東海大菅生だという見方は広まっていた。

 秋季大会は背番号1で若林 弘泰監督が「本来ならドラフト候補になれる」と語っていた松本 健吾は、内角を突ける制球力と、勝負度胸を身につけて、優勝の立役者になった。これまで守備の人の印象のあった田中 幹也が、打率5割の5盗塁の活躍。田中と同じ2年生の片山 昂星が4番に定着したのも大きかった。

 早稲田実業日大三も甲子園に行けば優勝候補だっただけに、この両校を破ったことは自信になる。複数の投手を擁しながら、西東京大会では松本に頼りがちだった他の投手がどこまで奮起するかが、上位進出のカギになる。

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