目次
[1]静岡南と、静岡市立商が統合した総合学科を設けた新しい学校
[2]独特なウォーミングアップ

 近年の高校で、新しい取り組みとして期待を担っているのが総合学科のある学校だ。学校としては部活動にも積極に働きかけていき、実績を挙げていっているところも少なくない。静岡県内ではそんな学校の一つとして駿河総合がある。今年は、ドラフト指名選手も誕生するのではないかという期待もある。チームも質の高い練習で成果を上げてきつつある。静岡県で新しい風を吹かせている駿河総合を訪ねてみた。

静岡南と、静岡市立商が統合した総合学科を設けた新しい学校



練習前のアップに入る準備

 かつての静岡南と、静岡市立商が統合されて2013(平成25)年に総合学科を設けた新しい学校として駿河総合がスタートした。静岡駅からバスで10分ほど、「駿河総合前」というバス停が、文字通り学校の門の前にある。総合学科とは、従来の普通科や実業系の専門学科とはやや異なった方針でカリキュラムが組まれている。いくつかの系列から柔軟に生徒の志向に沿った形で、「産業社会と人間」を起点としたキャリア教育の充実を目指すという指針である。少人数ゼミなども実施しながら、生徒たちの実践力を高めていくという教育方針だ。

 静岡県内では9番目に誕生した総合学科で、都市型総合学科としての取り組みが注目されている。部活動にも積極的に参加していく姿勢を示している。そんな中で野球部は校内でも学校を引っ張っていく存在として期待も高い。一期生として入学した杉山 一樹は卒業後社会人野球の三菱重工広島を経てソフトバンクにドラフト2位指名で入団している。

 そして、今年のチームは新チームがスタートして最初の公式戦となる秋季県大会中部地区予選では静岡商清水東清水桜が丘などの強豪を軒並み下して1位となり、シード校として県大会に進出して注目された。しかし、県大会では力を出しきれず初戦で御殿場西に敗退。捲土重来を期して基礎練習を中心として冬の練習を積んで春に挑んだ。

 「秋は、割と継投が上手く流れていったので、中部地区大会ではそれが上手く出たけれども、春までは、投手が安定していなかったので、戦い方そのものが不安定だった」と、県大会は初戦で三島北に敗退した戦いを望月俊治監督は振り返る。それが、ここへきて左腕の渡邊光君が安定してきたことで、春季県大会では1番をつけていた森祐二朗君と、試合を作れることが大きいという。

 さらに、今年のチームはU-18日本代表候補として強化合宿にも参加した紅林 弘太郎君がおり、攻守に高いレベルでまとまってきている。それだけに、ノーシードの戦いではあるが、注目される存在にはなっている。実は、このところ夏は期待されながらも初戦敗退が続いているので、まずは初戦の壁を破りたいというのも正直なところである。

 現在は3年生15人、2年生12人、1年生14人と、各学年比較的バランスよく集まって41人が在籍している。公立校だが、選手は静岡県で設定している推薦制度なども利用して入学してきている