目次

[1]素直さや吸収力がチームを強くした
[2]全員が一丸となって甲子園で旋風を起こす!

 春のセンバツに21世枠で出場する、県立熊本西高校。いわゆる強豪私立のような野球推薦は無く、部員は全員が軟式出身で硬式野球は高校に入学してから。地元の中学から普通に進学してきた部員ばかりで、全員が自転車で通学をしている。また、農地に囲まれている立地のため、ナイター設備は作物に影響を及ぼすため付けられない。

 そんな一般入試を経て入学した「普通の高校生」たちが、秋季九州大会でベスト8と快進撃。見事に甲子園の切符を手繰り寄せた。今年の躍進は何があったのか。前編では新チーム発足時のことを伺ってきた。後編では秋季大会を中心に話を進めていく。

 昨夏の悔しさ糧に大躍進!主体性を持たせて磨き上げた一体感と責任感 熊本西【前編】

素直さや吸収力がチームを強くした


 迎えた秋の県大会。1回戦から3回戦まで7対0(牛深)、11対1(阿蘇中央)、5対1(南稜)と、安定した戦いを披露。エースの霜上 幸太郎を中心とした、守り勝つ野球で着実に勝利を収めた。準々決勝で菊池に4対2で競り勝つと、にわかに部内の雰囲気が変わった。

 全校応援の前で勝てたことで、チームも勢いがついたという。そして迎えた準決勝は強豪の熊本工戦。6対5で見事に逃げ切り、初の九州大会出場を決めたのだ。(決勝は熊本国府に9対11で敗戦)

 九州大会では佐賀学園に3対2で勝利。これで九州大会ベスト8。チームの始動時を考えるとまさかの躍進だ。横手文彦監督は「秋は、気付いたら勝っていたようなところもあって。素直さや吸収力があったから、選手たちが日を追うごとに成長してくれました」と話す。

 しかし、新チームの中心打者である堺 祐太は「でも、正直なところ、甲子園なんてずっと遠い世界だった。具体的な目標としては、考えていませんでした。行けたらいいなとはずっと思っていたけれど…」と笑みを見せる。

 九州大会の2回戦で日章学園(宮崎)に1対8で負けてしまったが、21世紀枠での出場が、にわかに現実味を帯びてきた。

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。