殖栗正登のベースボールトレーニング&リコンディショニング

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第85回 走力向上ドリル 説明・実証編 2013年10月31日

 前回、スプリントのドリルを解説しましたが、これをより科学的に説明・実証しようと思います。多くの選手が毎日トレーニングに励んでいると思いますが、きちんとその動作を理解してトレーニングをするのをただ漠然とトレーニングをするのではまったく効果が違ってきます。皆さんも是非その動作を知り「何故そのトレーニングをするのか」を考えながらトレーニングに取り組んでください。

走動作の理論

 走動作は「ピッチとストライド」の積で決まります。また支持期(接地期)と非支持期(空中期)に分けられます。一流選手になれば、ピッチは4.5〜5.5/秒。ストライドは身長×1.1〜1.4になります。速度は12m/秒に近くなります。速度8m/秒まではストライドが、それ以上はピッチの増加となる。スタートか速度が上がると支持期時間が減り、次に非支持期の時間が減ります。ということは、加速がされたある時点でピッチを速くすることが大切で、いつまでも「地面を蹴る」とか「プッシュ」とかを意識して走ると、速くは走れないのです。

動作を正しく理解してトレーニングしよう!

 スピードが速くなると足の動きは水平方向(前後)に大きくなり、垂直方向で上がりが大きくなる支持期の後半には脚のひきつける力が必要であり、非支持期においては、脚を振り戻すことで支持期での後部への力を大きくすることに繋がり、スピードアップに繋がります。

 スプリントの地面反力はスピードが上がるほどに上がり、スタート直後は水平方向への反力が大きく、速度が上がると後向きのブレーキの反力が大きくなります。そしてスプリントスピードは支持脚の貢献度が大きいです。ここから支持脚に体重を乗せるためにも体を前傾させることがスタートダッシュでは大切であり、スピードが乗り、筋力が落ちてくれば体を起こしていくので地面の反力がブレーキ方向になります。

 回復期の時、股関節を使い、脚を上げながら、膝をたたみ、慣性モーメントを小さくすることでピッチを速くすることができます。

 力学的な面から見ても地面の反力からのエネルギーを股関節の屈曲まで流入させ、地面の支持期にエネルギーを流入させて、後半からは下腿から大腿にエネルギーを流入させています。このように力学的エネルギーを流してエネルギーを伝達させています。

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プロフィール

殖栗正登先生
殖栗正登先生
  • (有)ベースボールトレーナーズ
    -高知ファイティングドッグス
    -伊予銀行女子ソフトボールボール部
    -愛媛県国体トレーナー
    -徳島インディゴソックス
     インディゴコンディショニングハウス
  • 柔道整復師
  • アメリカストレングス&コンディショニング協会公認
    ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
  • 日本体育協会公認スポーツプログラマー
  • 日本トレーニング指導者協会トレーニング指導者
  • FMS
  • SFMA
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