國學院久我山(東京地区代表)日大三、二松学舎大附など強豪を次々撃破した伝統校の凄さとは
東京地区代表:國學院久我山 37年ぶり2回目
閉会式後、全員で記念撮影を撮る國學院久我山ナイン
チームデータ
代表決定までの経過
試合日 | 試合 | 得点 | 失点 | 対戦校 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|
11月7日 | 東京大会 決勝 | 4 | 3 | 二松学舎大附 | 〇 |
11月6日 | 東京大会 準決勝 | 14 | 3 | 日大三 | 〇 |
10月30日 | 東京大会 準々決勝 | 7 | 4 | 帝京 | 〇 |
10月24日 | 東京大会 3回戦 | 9 | 0 | 都立日野台 | 〇 |
10月16日 | 東京大会 2回戦 | 6 | 3 | 共栄学園 | 〇 |
10月9日 | 東京大会 1回戦 | 10 | 3 | 日体大荏原 | 〇 |
9月12日 | ブロック大会 代表決定戦 | 8 | 0 | 成城学園 | 〇 |
9月4日 | ブロック大会 1回戦 | 9 | 2 | 都立日野 | 〇 |
登録選手 ※秋季東京都大会より
背番号 | 氏名 | 学年 | ポジション | 投 | 打 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 桃井 善亘 | 2 | 投手 | 右 | 右 |
2 | 吉川 侑杜 | 2 | 捕手 | 右 | 右 |
3 | 木津 寿哉 | 1 | 内野手 | 左 | 左 |
4 | 萩野 颯人 | 1 | 内野手 | 右 | 右 |
5 | 上田 太陽 | 2 | 内野手 | 右 | 右 |
6 | 下川邊 隼人 | 2 | 内野手 | 右 | 右 |
7 | 佐野 大和 | 2 | 外野手 | 左 | 左 |
8 | 齋藤 誠賢 | 2 | 外野手 | 右 | 左 |
9 | 松本 宗二郎 | 1 | 外野手 | 右 | 左 |
10 | 松本 慎之介 | 2 | 投手 | 左 | 左 |
11 | 成田 陸 | 2 | 投手・内野手 | 右 | 右 |
12 | 中村 元重 | 2 | 捕手 | 右 | 右 |
13 | 鈴木 勇司 | 1 | 内野手 | 右 | 左 |
14 | 高橋 昴聖 | 1 | 外野手 | 右 | 右 |
15 | 福田 天真 | 2 | 内野手・投手 | 右 | 左 |
16 | 鈴木 航生 | 2 | 内野手 | 右 | 右 |
17 | 村野 凌大 | 1 | 内野手 | 右 | 右 |
18 | 大野 良太 | 2 | 外野手 | 左 | 左 |
19 | 渡邉 建伸 | 2 | 投手 | 左 | 左 |
20 | 橋本 大豊 | 2 | 内野手 | 右 | 右 |
チーム紹介
齋藤誠賢、上田太陽、下川邉隼人
國學院久我山は準決勝では日大三を5回コールドで下し、決勝戦では二松学舎大附に2点をリードされた9回裏二死満塁から4番の成田陸が、走者一掃の二塁打を放ちサヨナラ勝ち。信じられないような勝ち方の連続で東京の頂点に立った。
尾崎直輝監督が「全員野球の結果」と語るように、際立った選手はいないものの、各自がしっかり役割を果たすのが、このチームの強みだ。中でも、この夏の西東京大会の準優勝メンバーである齋藤誠賢、上田太陽、下川邊隼人の活躍がチームに安定感をもたらしている。
準決勝までは4番の成田の不振が気がかりだったが、決勝戦の殊勲打で自信を取り戻した。都大会6試合で本塁打は下川邊の1本だけ。その一方でバントは攻撃の大きな柱になっており、2番・木津寿哉は、準々決勝、準決勝と続けてスクイズを決めている。
投手は基本的に継投で、4人の投手を交互に起用している。尾崎監督の投手起用も注目される。
練習は1日3時間以内で、各自の自主性を重んじる。尾崎監督は31歳。東京で平成生まれの監督が明治神宮大会に出場するのは初めて。見た目の力強さに欠けるものの、引き出しは多く、ポテンシャルは高い。選手層が厚いだけに、1つ勝てば勢いに乗る可能性はある。
【投手陣】
「タイプの違うピッチャーが揃っています。どの子が行っても楽しみです」と尾崎監督が言うように、エースと呼べる存在の投手はいない。
都大会前半は成田陸が投手陣の中心だったが、準々決勝以降は渡邉建伸が先発を任された。成田は右の力投派タイプ。渡邉建伸は、左腕でやや荒れ球だが、力強さがある。
右の松本宗二郎はまとまりのある中継ぎタイプ。左の松本慎之介は安定感があり、試合の後半を任されることが多い。決勝戦では6イニングを投げ被安打5、四死球2、失点2の好投で、9回逆転の御膳立てをした。また捕手の吉川侑杜の好リードが、多彩な投手陣の持ち味を引き出している。
(文・大島裕史)