親子2代の夢・甲子園へ


 13日に第92回選抜高等学校野球大会の21世紀枠候補が9校発表された。近畿地区の候補に選ばれたのが滋賀大会4位の伊香。選出されれば1987年夏以来の甲子園出場となる。

 チームの躍進を支えたのがエースの隼瀬 一樹(2年)だ。初戦で強豪の滋賀学園相手に完封勝利を飾ると、準決勝の近江戦でも敗れはしたが、延長11回まで無失点の好投を見せた。

 球速を測った経験がほとんどないため、本人の中で最高球速は把握していないが、一部では140キロという報道も出ている。肉眼で見ていても、140キロは超えていてもおかしくないスピード感があり、ボールのノビも抜群だ。

 長浜市立湖北中軟式野球部では近畿大会に出場した実績がある。それでも地元の高校から甲子園を目指す道を選び、1年秋からベンチ入り。この秋からエースに定着した。

 実は父の大典さんは1987年に春夏連続甲子園出場した時の野球部員。滋賀大会ではベンチ入りしたが、甲子園ではメンバーから外れたそう。隼瀬には親子2代の夢が詰まっている。

 21世紀枠候補に選ばれた翌日、滋賀選抜に選出された隼瀬は龍谷大との練習試合に登板。2回を投げて、1失点という内容だった。甘く入ったボールを痛打される場面もあったが、奥田 一聖大阪桐蔭出身)と藤高 祐一郎高知商出身)をストレートで三振を奪うなど、見せ場を作った。試合後には前日の出来事について、こう振り返ってくれた。

「9校のうちの1つに選んでもらえて嬉しかったですし、甲子園に選ばれたときはしっかりプレーできるようにしたいと思いました。家族みんなで喜んでくれたので、1月24日(センバツ出場校発表日)がどうなるかわからないですけど、選ばれたらいいなと思っています」

 まずは夢の舞台に一歩近づいた。伊香はこれまでに甲子園に5度、出場したことがあるが、まだ聖地での勝利はない。

伊香高はまだ1回も甲子園で校歌を歌ったことがないので、勝つことを目標に取り組みたいと思います」と意気込む隼瀬。彼の投球で甲子園初勝利を掴み、少子高齢化が進む地元の星となれるだろうか。

(記事・馬場 遼)

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