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2年ぶりの日米対決!アメリカ戦のキーマン、勝負のポイント、警戒しなければならない選手は?

2019.09.01

 9月1日、WBSC U-18ワールドカップは大会3日目。ここまで2連勝の侍ジャパンU-18代表は、同じく2勝のアメリカ代表と対戦する。勝てば、スーパーラウンド進出へ大きく前進するこの試合は、お互い主力投手をぶつける可能性が高いだろう。

アメリカ代表に対してどう戦う?

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日米決戦の勝負のポイントは?

 侍ジャパンU-18代表は首脳陣が南アフリカvsアメリカ代表の試合を視察し、選手は動画で過去のアメリカ代表の映像、大会に入ってからの映像を見て、研究を重ねてきた。アメリカ代表の印象について水上桂明石商)についてこう語る。

「非常にストレートが強い打線だと感じました。日本の投手は世界の投手と比べたら、変化球が良いので、変化球の使い方がポイントになると思いました」

 直球一辺倒になれば、打たれるリスクは高まる。各打者相手に狙い球を絞らせないリードが重要となりそうだ。登板の可能性が高いのは、西純矢創志学園)、宮城大弥興南)の2人。ここまで2人の登板はなく、奥川恭伸星稜)、佐々木朗希大船渡)のダブルエースの登板状況が不透明の今、2人にかかる期待は大きい。西は国際球で切れ味が鋭くなっている130キロ後半のフォークが有効だと語る。

「代表入りしてからもコンディショニングもよいですし、国際球が良い感じで引っ掛かるので、フォークが良く落ちるので、これが有効になると考えています」
 さらに西は南アフリカ戦で8打点と打者としても期待がかかっており、前向きにプレーができているので、アメリカ相手にも臆せず投げることができそうだ。そして宮城大弥も140キロ後半の速球と空振りが奪えるチェンジアップがある。そのほかではクローザーに定着した飯塚 脩人習志野)、中1日で登板できる池田陽佑智辯和歌山)。前 佑囲斗津田学園)も控えているが、まだチャイニーズタイペイ、パナマと強豪国の試合が続くので、第1ラウンド全体を見渡して、球数を気にしながらの継投もポイントとなる。

 ではアメリカ代表は誰を気を付けなければならないのか。チャイニーズタイペイ戦で復帰したピート・クロウ-アームストロングだろう。1番で出場したピートは3安打の活躍。俊足巧打で対応力の高い打撃は必見。さらに2番打者に入ったハッセルも俊足巧打の左打ちの外野手で、対応力が高く、2試合連続マルチヒットと打撃好調。スラッガー・ブコビックもツボに入った時は詰まってでもスタンドインできるパワーを持つ。そして勝負強い4番タイラー、5番ドリューも控えており、下位打線も他国ならば4番を打っていてもおかしくないような選手が並んでおり、気が抜けない。今年のアメリカ代表は本塁打を連発するような打線ではないが、俊足で次の塁を果敢に狙える選手が多く、守備陣にプレッシャーを与える攻撃ができる。

 侍ジャパンU-18代表はアメリカ代表は機動力もあると考えて、備えをしなければならない。

 投手はエースのミック・エイベルの登板の可能性が高い。エイベルは、150キロ前半のストレートは微妙に動き、スライダー、チェンジアップ、カットボールを低めに集まる実戦派右腕。走者を出しても慌てずに、コーナーに精度の高いボールを投げ込んでおり、簡単には打ち崩せない。さらに158キロ右腕のロサリオも控えている。

 実力チーム・チャイニーズタイペイを8対1で破り、優勝候補に相応しい実力を存分に見せているアメリカ代表。まず初対戦を迎える侍ジャパンU-18代表は今年のアメリカ代表の実力を肌で体感する必要があるだろう。この大会はリーグ戦なので、負けても決勝戦進出の可能性は残されている。

 そこで、アメリカ代表の情報を得つつ、次戦の戦いに生かしたい。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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