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管理栄養士が語る高校野球のあるあるネタ!意外と知られていない!試合前日と試合中の栄養補給

2016.07.01

 夏の大会が本格始動するこの時期、試合のことに頭がいっぱいになって「食」がおろそかになっていませんか?実は夏の大会を勝ち上がる上で大事になってくるのが、技術や筋力トレーニングに加えて食事だったりするんです!

 今回は、これから夏の大会に挑む球児の皆さんに特別に、株式会社明治の管理栄養士の方々に集結いただき、夏に強いコンディショニング作りをテーマに、意外と知られていない栄養学のお話をお伺いしました。

 株式会社明治では、侍ジャパンを始め、北海道日本ハムの大谷 翔平選手や、レッドソックスの上原 浩治選手など多くの一流アスリートのサポートを行っています。また、ジュニア世代から10代プレーヤーに向けた栄養セミナーも数多く実施している管理栄養士の皆様だからこそ語れる、ここだけのとっておきの情報も満載!
今回は、『試合前日と試合中の栄養補給』についてお伝えしていきます!

 試合前日のゲン担ぎのかつ丼はNG?!炭水化物(糖質)中心の食事を!

左から黒崎 礼子さん、大村 麻実さん(株式会社明治)

Q 日頃、球児たちに向けて食事と栄養のご指導をされている皆様ですが、まずは7月からいよいよ始まる夏の大会に向けて、より良いコンディショニング作りをしていくための栄養補給のお話をうかがっていきたいと思います。

大村:野球選手は1日の中で朝昼夜、そして練習前や練習中の補食と、常に食べているので他の競技の選手と比べても、試合前にお腹がいっぱいになってもあまり気にしていないように感じます。だから、高校生向けの栄養講習会で、『普段の食事と試合前日の食事を変えている人はいますか?』と質問をしても、そこに意識を置いている選手は少ないんですよね。

一同:確かにそうですね!

大村:スポーツ栄養学的にはパフォーマンスアップのための食事というのがあるんですけど、いまだに、前日の夜ご飯で、ゲン担ぎでカツ丼を食べている球児もいます。他の競技では試合前日に生モノや揚げ物を食べないことが浸透しているんですけどね。もっと、試合前の食事をしっかりと考えて食べれば、上手く動けるのになぁと感じてしまいます。

Q では、試合でのパフォーマンスを上げるための食事とは、一体どんなものを摂取すればよろしいでしょうか?

大村:試合前はエネルギーを溜め込んでそれを持続させることが大切です。試合の前日と当日の朝の食事では、炭水化物(糖質)をいつもよりも多めの割合で摂ってほしいです。

黒崎:基本的にはバランスを考えた食事を摂ることが大事です。ポジションごとにメニューを変える必要はありませんが、運動量が多くなるバッテリーにはとくに意識しておいてほしいですね。

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「楽天の選手は試合中に1000キロカロリー摂取します!」

Q とくに試合中でのオススメの栄養補給方法はありますか?

大村:私たちは高校球児の皆さんにもイニング間の補食を推奨していますが、まだまだ浸透していないですね。楽天イーグルスの選手たちはイニング間に、ザバスの速やかに糖質補給できるピットインエネルギージェルを補給していて、試合中には約1000キロカロリーくらいのエネルギー量を摂取しているようです。試合展開にもよりますが、大事な試合になればなるほどエネルギーの消費量が多くなりますので、積極的にイニング間に補食をして欲しいです。

堀野:私も5回のグラウンド整備の時に補食を摂ることをオススメしています。そこで補食することによって、ちょうど試合の前半と後半のタイングでエネルギーを摂取することができるので。

大村:確かにそうですよね。補食としておすすめするのが消化吸収の早いゼリー飲料などです。すでに活用している球児の皆さんも多いかと思いますが、摂るタイミングを考えてほしいなと思います。ゼリーの場合は吸収されエネルギーとして使えるまでに約1時間くらいかかります。試合の後半になってからの補給だと、せっかく補給したエネルギーを活用できるのが試合後となってしまいあまり意味のないものになってしまうので、吸収の早いゼリーでも摂るなら前半のうちにとるなど工夫したいですね。

太田:ゼリーのことで言えば、ゼリーなら何でも一緒と思っているのか、ゼロカロリーのゼリーを食べている球児をみます。エネルギーを摂取しなくてはいけないのに、カロリーがないようでは意味がないので注意が必要です。

黒崎:試合中にエネルギーを補給することで集中力の持続につながり、カラダを動かすエネルギー源として活用できます。後半まで集中力を切らさず、最後の最後まで粘って勝つ為に、球児の皆さんには是非、試合中の補給にも目をむけてもらえたらと思います。

 座談会企画第1回では、試合前日と試合中の栄養補給についてお話を伺いました。近年、高校野球界では食事もトレーニングの一環だという考えが浸透し、球児たちの体作りには欠かせないものになってきました。ぜひ、株式会社明治の管理栄養士の皆様のアドバイスを取り入れ、夏の大会に挑みましょう!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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