<令和7年度春季京都府高等学校野球大会 2次戦準々決勝:城南菱創1-0鳥羽>◇11日◇わかさスタジアム京都
城南菱創が2009年の開校以来、初の4強入り。2年生エースの辻川 璃人投手が5安打1死球8奪三振で完封した。
辻川は183センチの長身から130キロ台前半のストレートとスライダーを軸とする右腕。「序盤はストレートで押すことができて、後半は変化球で打ち取りました」と力のあるボールをコース自在に投げ分けた。
1回戦の京都外大西戦では5四死球を与えたが、この日は四球が0。安定感のある投球で守りにリズムをもたらした。
打線は3回裏に3番・吉岡 夏輝外野手(3年)の適時打で1点を先制するもその後は追加点を奪うことができない。「1点取られたらダメな場面が多かったんで、本当に辛かったですけど、何とか抑えることができたので良かったです」と緊迫した試合でも粘りの投球を見せてチームを勝利に導いた。
「鳥羽打線を完封なんて凄いですよ」と辻川の投球を絶賛した末常 拓司監督。鳥羽は昨夏4強入りした当時の主力選手も残っている。決して簡単に抑えられる相手ではなかったが、それだけ辻川の出来が素晴らしかった。
元々は2勝を目標にしていたチームがついに5勝を達成。この日が18歳の誕生日だった4番二塁の上野颯大内野手(3年)は「今日もビックリしか言葉が出ないです」と驚きを隠せない。
「試合前ノックを見てもらったら、自分らは下手くそなんですけど、試合になったら実力が出せるんです。やっぱり、日頃の勉強もちゃんとやっているからだと思います」と上野は言う。
城南菱創は学業に力を入れている高校。試合前日に3年生は模試を受けており、決して万全の調整をできたわけではなかった。その中でも試合になれば、抜群の集中力を発揮して、ここまで勝ち上がってきている。
これから中間考査期間に入るそうだ。「どうしようかなと思っています」と末常監督は頭を悩ませる。
嬉しい誤算が続いている城南菱創。この勢いはどこまで続くだろうか。
応援メッセージ
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示
まだメッセージがありません。
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示