2025年春の第75回愛知県高校野球大会はここまで8強が出そろい、夏のシード獲得8校が決まったが、強豪ひしめく愛知だけあって、ノーシードから夏の逆襲に出る強豪は多い。
昨年秋の愛知大会の成績を基準にすれば、秋3位で東海大会に出場した名古屋たちばなが8強目前で三好に敗れた。わずか1点差の惜敗だっただけに、実力は十分と言える。
秋はその名古屋たちばなに3位決定戦で敗れた秋4強の名城大付の名前もシードにはない。名古屋地区1次予選で愛工大名電と同ブロックに入り、2位以内に入れずまさかの1次予選敗退。夏へは強い気持ちで臨んでくるはずで、シード校にとっては脅威となる存在だろう。
「愛知私学4強」と呼ばれる、愛工大名電と享栄も8強に入れず、シードを逃した。享栄にいたっては、シードで臨んだ昨夏から、昨秋、そしてこの春と、3大会連続して県大会初戦で敗退している。実力はあるだけに、この夏の「キーパーソン」にもなるかもしれない。
その他、昨年はシードだった日本福祉大付、中部大春日丘もあなどれない。東三河地区で優勝した豊橋中央、西三河地区で準優勝の西尾、知多地区Vの大府、尾張地区優勝の誉など、地区ではトップクラスながらシードを逃している。
まさに群雄割拠の愛知。先の見えない夏となるかもしれない。