二刀流選手は外野手兼任か
A:外野手については阿部 葉太外野手(横浜)がいなかったため、内野手、捕手と比べると層が薄い感じがありました。このあたりは二刀流ポジションの選手が入るのではないかと思っています。
B:左腕・奥村頼人投手(横浜)は引っ張ってほしい存在ですね。
C:最終日にブルペンで投げていましたけど、やはりすごいボールを投げていました。
A:アナリストの方とじっくりと話し込んで、いろいろストレート、変化球の数値を見ながら、レベルアップを図る様子が見られました。伸びのある140キロ中盤の速球、チェンジアップにさらにもう一球種習得すれば、彼は左のエースになると思います。今年の左投手は爆発力ならば、芹澤投手ですが、計算が立つ安定感を持っているのが奥村投手だと思います。
C:さらに打撃もよいですし、外野守備については、外野手を兼任する投手の中では上手い方だと思います。
A:二刀流でリードしているのは、窪田 洋祐投手(札幌日大)、新井 瑛太投手(滝川)ですね。窪田投手は投手としての出来は想像以上に良くて、最速145キロの速球に加え、120キロ後半のカットボール、フォークも良かったです。打撃も良い窪田投手は最終日だけ打撃練習に参加。本塁打性の打球も打って、小倉監督を驚かせていました。
B:本人も投手として選ばれると思っていなかったと苦笑いでしたね。
C:窪田投手が二刀流としてアピールできたのは収穫だったと思います。小倉監督は練習後の取材では二刀流選手の重要性を何度も語っていましたからね。
A:滝川の新井投手は最速147キロで、参加した投手では一番の球速でした。本人も手応えを感じていました。
C:打撃練習でもシャープな打球を飛ばしていました。
A:個人的には中日・岡林 勇希外野手(菰野)を思い出しました。新井選手の投打のこだわりを見ると、意識の高さが見られ、こうした選手が見られて良かったですね。ほかの二刀流選手もいましたが、この2人のパワーと比べると見劣りがあり、しっかりと打てる本職選手のほうがよいと思いました。二刀流だと、奥村、新井、窪田の3選手ですね。
C:小倉監督はこの中だけではなく、全国から20人を選ぶのは大変と語っていましたね。
A:この強化合宿から、毎年10名前後の候補選手が選ばれていますが、今回もそうでしょう。やはり合宿をすると、どの選手を軸におくのか、精神的支柱となる選手は誰で、主役ではないけれどいつでも仕事ができそうな職人肌の選手は誰か、見えてくる。
B:小倉監督は取材の中で去年の経験から足が使えて、守れる選手を重要視している感じでしたね。
C:また今回は候補選手見送りとなった155キロ右腕・石垣 元気投手(健大高崎)も候補に入るでしょうね。
A:石垣投手では短いイニングならば、平均球速150キロ台という異次元の高校生投手です。彼がU-18代表となれば、この世界大会の主役となりそうです。
C:楽しみになってきましたね。
B:私も候補選手のその後を追いかけていきたいですね。
A:今年のワールドカップは沖縄開催。最強の20名を選んで2年ぶりの世界一を達成してほしいと思います。