専大松戸vs浦和学院
専大松戸、151キロ右腕が投げなくても浦和学院に勝ち切る!主砲が逆転2ラン
ホームランを放った吉田慶剛(専大松戸)
<春季高校野球関東大会:専大松戸4-3浦和学院>◇20日◇2回戦◇サーティーフォー保土ヶ谷球場
関東大会は色々と試すことができる場である。
専大松戸(千葉)は151キロ右腕の平野 大地投手(3年)以外の投手を一本立ちさせるのがこの春の県大会からのテーマだったが、その方針は関東大会でも変わらない。
持丸監督は「夏前にできる貴重な公式戦なので、それを見据えた戦いをしたい」と語るように、先発したのは、大型左腕の渡邊 翼投手(3年)だった。
角度のある120キロ後半の速球とカーブを投げ分け、打たせて取る投球を披露した。強打の浦和学院(埼玉)相手に5回2失点の力投。ミスからピンチを招き、1番・小林 聖周外野手(3年)に適時打を浴び、先制点を許したとはいえ、それまでは持ち味の打たせて取る投球を実践できていた。
6回からマウンドに登った右サイドの青野 流果投手(3年)も力投した。県大会では先発、リリーフと好投を続け、大事な場面で登板するなど、平野と同等にベンチから信頼されている。
浦和学院の打者についてはビデオを見ながら分析を行い、正捕手の吉田 慶剛捕手(3年)と話し合いながら、攻め方を決めていた。130キロ中盤の速球とチェンジアップ、スライダーを駆使しながら、浦和学院の打者を抑えていく。
8回に1点を失い、1対3とされたが、その裏、2対3とした後の2死三塁から4番・吉田が高校通算18本塁打目となる逆転2ランで試合をひっくり返す。「ストレートに振り負けないように心掛けた」と語るように、強く振り抜き、しっかりとコンタクトした結果が逆転本塁打となった。
青野は4回を投げ、5安打3奪三振1失点の力投で浦和学院を振り切り、準々決勝進出を決めた。
県大会準々決勝の拓大紅陵戦以来となる逆転勝ち。持丸監督は2点差以内ならば、逆転できる雰囲気があったという。
全国レベルの浦和学院相手に絶対的なエースである平野を投入しなくても粘り強く逆転勝利できるところに強さを感じる。
(記事=河嶋 宗一)