市立和歌山vs花巻東
トーナメント表
・浦和学院、敦賀気比などが属するブロック
・大阪桐蔭、花巻東などが属するブロック
・ベスト8以上の組み合わせ
注目の対決は市立和歌山・米田に勝負あり!佐々木麟太郎を0安打2三振で封じる
米田天翼
<第94回選抜高校野球大会:市立和歌山5-4花巻東>◇23日◇1回戦◇甲子園
「完封できるイメージはなかったので、5点は取りたいと思っていました」(市立和歌山・半田真一監督)
「やっぱり投手力。相手が好投手だったので何とか2、3点に抑えたかった」(花巻東・佐々木洋監督)
奇しくも両監督の見立ては同じであった。
市立和歌山のエース・米田天翼投手(3年)が大会屈指の好投手であることを踏まえ、花巻東の先発・万谷大輝投手(3年)が市立和歌山打線をどれだけ抑え込めるか。そして結果は、半田監督の見立て通りに先に5点を取った市立和歌山がそのまま逃げ切った。
初回は緊張からか、米田はやや球がバラけて四球から1点を失ったが、2回に早くも反撃に出る。1死三塁から6番・田嶋 優汰内野手(2年)の犠牲フライで同点に追いつくと、3回にも2番・堀畑 樹内野手(3年)の適時打などで3点を追加。6回にもさらに1点を追加し、半田監督が欲しかった5点目を中盤で早くも奪った。
投げては米田が尻上がりに調子を上げていき、中軸の3番・佐々木麟太郎内野手(2年)、4番・田代旭捕手(3年)に仕事をさせない。疲労の溜まった最終回には、田代などにタイムリーを浴びて1点差に迫られるが、何とか逃げ切り5対4で花巻東を下した。
試合後、半田監督は粘り強い投球を見せた米田、相手投手を打ち崩した打線に手ごたえを口にした。
「米田は、立ち上がりは相手のスイングが強くて制球が定まらなかったが、去年甲子園を経験したことが彼にとって良かった。崩れずに投げたところが彼の成長。また打線が早めに追いついてくれたのでゲームが楽になり、思った以上に万谷くんに対してコンタクトできていた」
市立和歌山は、2回戦で明秀学園日立(茨城)と対戦することが決まった。明秀学園日立も、全国屈指の打力を武器にするチームだけに、米田がどんな投球を見せるのか注目だ。
(記事:栗崎 祐太朗)