試合レポート

大阪桐蔭vs上宮太子

2020.08.08

上宮太子を下すも慢心無き横綱。西谷監督は投打で更なる成長を臨む

 7日、大阪シティ信用金庫スタジアムで行われた大阪桐蔭上宮太子の5回戦は、9対4で大阪桐蔭が勝利し8強に進出した。

 初回に3番・西野力也のタイムリーで先制点を挙げた大阪桐蔭は、さらに押し出し四球などで3点を挙げて、2回にも4番・船曳烈士のタイムリーでさらに1点を追加。序盤にリードを奪い、試合の主導権を握った。

 投げては2人の2年生投手が熱のこもった投球を見せる。
 先発の松浦慶斗は、キレのある直球を軸に安定した投球を見せてアウトを重ねていく。

 「丁寧に行き過ぎたところがあったのかなと、途中何回か喝を入れたら良いボールがいくようになりました」と西谷監督が話すように、4回には下位打線に2本のタイムリーを浴びて2失点を喫するが、5回には引き締まった投球を見せて5イニングを2失点と試合を作った。

 そして、7対3で迎えた7回からは関戸康介が登板。「腕が振れていて、指にかかった感覚はあった」と自らの投球を振り返り、勢いのある投球を見せて3イニングを無安打の5奪三振、1失点の投球を見せた。
 一方で、ボールが上ずる場面も見受けられ4四死球も与えたが、これについて西谷監督は「まだ勢いだけで投げているところがある。本当はもっとコントロールの良い投手」と語り、さらなる成長を期待する。急成長を見せる右腕が、この夏にどこまで成長を見せるのか楽しみだ。

 また打線では、3番に座る西野力矢の打撃が目についた。
 初回に先制のタイムリーヒットを放ったが、タイミングの取り方が非常に上手く、初対戦の相手に対してもしっかりと対応していく技術の高さが印象的だった。

 「主力が怪我で出てない中で、全体的にまだまだ大振りなっている」と西谷監督もまだまだ納得の表情を見せない打撃陣だが、その中で経験豊富な西野の存在は非常に大きいはずだ。

 これで準々決勝進出を果たした大阪桐蔭
 準決勝では昨夏の甲子園大会で優勝した履正社と対戦する可能生があるが、西谷監督は「まずは次の試合を考えます」と、あくまで目の前の試合を全力で戦う姿勢を示す。

 まずは9日の準々決勝で、どこまで状態を上げていくことが出来るか注目だ。

(記事=栗崎祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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