福岡第一vs久留米商
福岡第一が強豪対決を制す!エース左腕の高木は完投勝利
完投勝利の好投をしたエース左腕・高木
3月21日に開幕した春季福岡県大会は2日目を迎えた。[stadium]県営春日公園野球場[/stadium]の第1試合は、甲子園9度の出場を誇る久留米商と甲子園3度の出場を誇る福岡第一が顔を合わせ、1回戦屈指の好カードが実現した。
久留米商の先発は背番号10の徳永大晟。常時120中盤から後半の真っすぐと、ブレーキの利いたスライダーを投げ分ける投手で、久留米商の中村監督も「考えながら投げる投手」と評するなど、信頼の高い投手であるが、この試合では序盤から制球に苦しむ。
三つの四死球を与えて二死満塁のピンチを背負うと、6番・陳にセンター前タイムリーを浴びて先制点を許す。
その後は、何とか立ち直ったかに見えた徳永だったが、5回に再び福岡第一打線に捕まってしまう。ヒットなどから二死一、三塁のピンチを背負うと、5番・柴田が詰まりながらもライト前へヒットを放ち三塁ランナーが生還。続く6番・陳も左中間へのタイムリーツーベースで畳みかけてこの回2点目。
徳永は相手打線の勢いを止めることができずに、この回でマウンドを降りた。
先制点を挙げた福岡第一
一方の福岡第一の先発・高木は、対照的に快調な立ち上がりを見せる。左オーバーから常時130キロ前の切れのある直球と、100キロ中盤のカーブ、110キロ中盤のスライダーを軸に、3イングで8個の奪三振を奪うなど、序盤から久留米商打線を翻弄。5回までスコアボードに「0」を並べていく。
高木は、6回裏に味方のエラーで1点を失ったものの、その1点以外は相手にホームは踏ませない。後半に入ると、三振を狙いに行く投球から打たせて取る投球にギアを入れ変え、粘り強いピッチングを続ける。
結局試合は、そのまま3対1で福岡第一が勝利した。
高木は9回を投げて、6安打1失点10奪三振の完投勝利を挙げた。試合の後半は省エネ投球に終始し、体力面にまだまだ課題がある投手だが、ボールの切れと安定感には目を見張るもんがあり、この春の活躍が楽しみな投手だ。
福岡第一は、25日の2回戦で朝倉と対戦する。近年は上位進出がなかなか果たせていないでけに、今大会では真価を見せたいところだ。
(取材=栗崎 祐太朗)