光vs宇部鴻城
光が二桁安打を浴びせ、逆転優勝!宇部鴻城、継投策実らず
最終回を締めた福原隼斗(光)
後半勝負を制し、決勝進出を決めた光とコールド勝ちで準決勝を制した宇部鴻城。準決勝第2試合の終了から約40分のインターバルを経て、寒空の[stadium]西京スタジアム[/stadium]で13時20分に両校による決勝戦の幕が開けた。
先攻・光、後攻・宇部鴻城。先発は光が背番号11の左腕・友森 海厘、宇部鴻城が背番号25の右腕・岡田 勇斗。直前の準決勝で先発した光のエース・福原 隼斗は「3番・左翼」、同じく先発し、打撃でも6打点を叩き出した宇部鴻城・池村 健太郎は「3番・右翼」でそれぞれ先発出場。
先に試合の主導権を握ったのは宇部鴻城だった。1回裏、1番岡部 匠汰の死球と3番池村 健太郎の中前打で一死一二塁の得点機を作り、4番酒井 隼平の痛烈な打球が失策を誘い、二走が生還。更に3回裏にも四球と失策で無死一二塁のチャンスを作り、4番酒井 隼平が左前適時打。一死後、6番田中力の左前で満塁と攻め込んだ宇部鴻城。続く7番岡田 勇斗は押し出し四球、7番山本 雄一郎の放った打球処理を光守備陣が誤る間に更に2点。計4点を奪い、5点のリードを奪う。
追う光は直後の4回表に1点、続く5回表にも1番河内 信穏、2番河﨑 蘭丸の連続二塁打で1点。3点差に詰め寄り、前半を折り返す。
岡田勇斗(宇部鴻城)
その後は両校、走者を出しながらも決定打を欠いたまま、7回が終了。続く8回表に試合が大きく動く。8回表、先頭の3番福原 隼斗が右中間突破に二塁打で出塁し、一死後、5番藤井廉太朗の中前打でチャンス拡大。一死一三塁で迎えた6番渡邉 昂寛がしぶとく右前に打球を運び、1点を返す。7番藤川 巧貴も左前打で続き、一死満塁。ここから押し出し死球と失策で3点を奪い、とどめは1番河内 信穏の中越え適時三塁打。この回計6点を上げ、光がこの試合初めてのリードを奪う。
3回途中からマウンドを引き継いだ木村 俊貴が8回裏を、そして最終回は準決勝で完投したエース・福原 隼斗が抑え、光が見事な逆転勝利で1年生大会の頂点に昇り詰めた。
前半は強打で試合を優位に進めた宇部鴻城だったが、四死球と失策で後半は波に乗れず。岡田 勇斗、遠山 雄大、藤田 涼雅の右腕3枚を繋いだ継投でも悪い流れを断ち切ることはできなかった。しかしながら、準決勝で6打点をマークした池村 健太郎、高い出塁率で打線を牽引した岡部 匠汰ら個々の能力の高さは抜群。この世代が最高学年になる際には、間違いなく、有力視されるチームだろう。
準決勝とはうって変わり、両軍合わせて9失策と「若さ」も出た決勝戦。光は12安打、宇部鴻城も8安打と1年生離れした振り強さを見せただけに、今回得た自信と浮かび上がった課題両方を糧として大きく成長することを期待したい。
(文=井上 幸太)
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