松山中央vs小田
松山中央、毎回21得点で示した小田への「リスペクト」
5回表松山中央この日3安打目となる左中間三塁打を放った9番・仙波 拓夢(2年・二塁手)
試合開始直前の三塁側・愛媛小田ベンチ前。藤澤 伸治監督は数球のボールを持って三塁手兼投手の水口 暁人(1年・165センチ55キロ・内子町立小田中出身)を呼び寄せた。始まったのはゴロ捕球の練習。寸暇を惜しんで少しでもうまくなろうとする姿勢は、高校野球の原点を感じさせるものである。
事実、この試合では19安打を喫した一方で愛媛小田の失策は「1」のみ。1番の大鍋 勘太(1年・一塁手兼投手・167センチ53キロ・左投左打・内子町立小田中出身)がマルチ安打を放ち、1盗塁を奪うといった個人的成果もあった。春を迎えるまで選手わずか10人の闘いが続く愛媛小田ではあるが、これまで同様、真摯に野球と向き合い、この試合で得たことを活かせば、さらなる成長が必ず得られることだろう。
逆に松山中央はこの愛媛小田を最大限リスペクトしたことが、毎回の19安打21得点につながった。ベンチ入り20選手中18選手を使って試合経験を積ませつつ、どんなに得点を奪っても形を崩さず、雑になることも一切なく先発は全員出塁。5人送り込んだ代打も2安打1四球を高い成功率を残した。
打撃力では強豪校と伍しても十分通用する田村 渉(2年・捕手・177センチ80キロ・右投右打・松山市立勝山中出身)が4番・主将に座るなど軸はしっかりしているだけに、次戦の代表決定戦・伊予vs内子の勝者との戦いでどのような内容を見せるかに注目が集まる。
(レポート=寺下 友徳)
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