福岡大大濠vs秀岳館
3試合連続完封!
三浦銀二投手
福岡大大濠のエース・三浦銀二(2年)が3試合連続完封をやってのけた。
相手は強打の秀岳館。「怖かった」と三浦は感想を語ったが、打者をよく観察して、内外高低を使ってコースに投げ分ける。直球が140キロに満たなくても、速く見せる工夫で、秀岳館打線を翻弄。「気持ち良かったです」と喜びを見せた。八木啓伸監督も、「想像以上。試合をしながら逞しくなっている。でも3試合連続完封は出来すぎです」とエースを讃えた。
敵将である鍛治舎巧監督も、「公式戦で完封負けをしたのは(監督になって)初めて。大した投手ですね」と舌を巻いた。
この三浦の完封を演出しているのは守備の安定。三浦自身も、「守備を信頼している」と頼りになる気持ちを話す。その象徴だったのが5回一死一、二塁で秀岳館の9番・藤本瞬(2年)がセカンドゴロを打った場面。猛然と突っ込んで打球を処理したセカンド・斎藤友哉(2年)は、その反動で一塁へ投げるのではなく、反転するように二塁へ送球しアウトを取った。二塁走者には三塁へ進まれたが、その次の走者をしっかりとアウトにする。「あそこで二塁をアウトにしてくれたのは大きかった」と三浦も感謝するファインプレーだった。
27イニング無失点で迎える決勝。相手は福岡大会決勝で一度破っている東海大福岡。「しっかりと準備したい」とエースは決勝を見据えた。来年へ向けてもライバルになる同県対決に負けるわけにはいかない。
一方、敗れた秀岳館の視点で考えると、三浦のような投手と対戦した時にまだ力不足であることがわかった試合と言えるだろう。鍛治舎監督も、「133キロから135キロくらいの投手を打てないということは、スイングスピードが遅いということ」と課題がはっきりとしたことを話した。中盤は5球でチェンジになるなど、三浦を助けてしまったことも否めない。またこういった展開になった時に、流れを変える役割を期待される木本凌雅(2年)と廣部就平(2年)の旧チーム経験者が機能しなかったことも響いた。
ただ、夏の甲子園でベスト4まで進出した所からのスタートで「ノビしろはある。楽しみなチーム」と指揮官は話す。春夏の甲子園に続きまたも準決勝で敗れた今大会。この負けを糧にどうチームが変貌していくのか。来年の変わり身が楽しみだ。
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