武岡台vs出水
前日の経験を生かす・武岡台
武岡台先発・宮田悠希
武岡台は初回、4番・永井千尋主将(2年)のレフト前タイムリーを皮切りに5連打を浴びせ、7安打7得点で出水の左腕・濱島優真(2年)を攻略した。
出水は2回に8番・岩塚卓磨(1年)のライト前タイムリー、3回に押し出しで1点ずつを返し粘りを見せる。武岡台は4回にも5番・日高紘志(2年)のライトオーバー二塁打などで2点を加え、5、6回にも1点ずつを加え、先発全員安打となる15安打を放った。
武岡台は27年ぶりとなる4強入りを果たした。前日は5回まで1対3とリードされていたが雨でノーゲーム、仕切り直しとなった。「相手の濱島君を全員が見られたのが大きい」と濱涯聡監督。劣勢を強いられたが、前日の反省を生かし、出水のエース対策を練ることができた。球威のある出水・濱島に対して詰まって打ち上げる打球が多かった。仕切り直しまでに濱涯監督は「スイングをコンパクトにして、振り負けずに低い打球を打つ」イメージを徹底するよう、各選手に指示した。
前夜は「ひたすらバットを振りまくった」4番・永井主将に初回一死一二塁で好機が回ってくる。「宮田(悠希・1年)のためにも何としても二走を返したかった」と追い込まれながらも、レフト前に弾き返し、先発した1年生右腕へ強力な「援護射撃」となった。打線の核となる4番、主将がテーマ通りの低く鋭い打球を飛ばしたことで、打線に火が付く。5連打を浴びせ、内野ゴロを挟んで更に2連打を重ね、大量7点を奪って主導権を手繰り寄せた。
前日は途中からのリリーフだった宮田だが「気持ちの入った投球をしていた」姿に濱涯監督は先発を託した。「前の日の疲れも感じさせず、ボールに勢いがあった」と捕手・永井主将。出水打線を5安打2失点に封じた。
初戦の国分中央に続いて、シード出水にも先発全員安打の15安打での快勝に、濱涯監督は「出来過ぎです」と謙遜しながらも「力はあると思っていたチームが持っている力を発揮してくれた。この結果を自信にしてくれれば」と期待する。「ここはあくまで通過点」と永井主将。目指すのは学校創立30周年の節目に、九州大会初出場、その先の甲子園出場を勝ち取ることだ。
(写真・文=政純一郎)
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