古仁屋vs志學館
「素人でもやれる」を証明・古仁屋
古仁屋・宮之原
古仁屋は3回、二死三塁から2つのエラーで2点を挙げ、6番・吉 啓一都(2年)のライト前タイムリーで計3点を先取した。
4回には先頭の8番・上原 龍聖(1年)のレフトオーバー三塁打を皮切りに、打者11人で4安打、相手のミスも絡んで大量6点を奪って主導権を握った。
先発した1年生エース宮之原 岳は被安打3、5奪三振、1失点と好投。最後は5番・山畑 海勝(2年)のセンター前タイムリーで10点差がつき、1時間12分のスピードゲームでコールド勝ちした。
古仁屋の県大会勝利は、九州大会予選で11年秋以来5年ぶり、夏も合わせれば13年にベスト16して以来3年ぶり。竹山 英輔監督は「長かった」と第一声を発し「高校から野球を始めた素人集団でも、県大会で勝てることを示せて良かった」と感極まった。
初回、2回と好機を作りながらも得点ならず。「緊張していたのでリラックス」(竹山監督)を指示した3回に3点を先取すると一気に波に乗った。4回は相手のミスも絡んで打者11人を送り、大量6点を奪って一気に大勢を決めた。6点目のライト線二塁打を放った3番・中江 好輝主将(2年)は「自分の力じゃない。みんなが『リラックス』と声を掛けてくれたおかげで打てた」と仲間に感謝する。
大会前の練習試合では、初めて奄美に勝つなど調子を上げていたが、出発前に思わぬアクシデントに見舞われた。2年生で唯一の中学時代野球経験者・長瀬 大吾が急性胃腸炎で入院。残り10人で急きょ守備位置を入れ替えて臨んだ県大会だったが「大吾を県大会に出すために、みんなで協力して県大会を勝ち上がろう」(中江主将)と一丸となった。
長瀬を除けば、中学時代の経験者は1年生の4人のみ。中江主将は中学時代バドミントン部だったが、3年前のベスト16で全校応援があったことに心揺さぶられ、高校では野球部に入った。初めて歌った校歌は「うまく歌えないものですね」と苦笑する。3回戦はシード鹿児島工が相手だが「全力でぶつかっていく」と闘志を燃やしていた。
(写真・文=政純一郎)
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