東洋大姫路vs加古川東
6回14奪三振
東洋大姫路・山内響
延長11回にワイルドピッチで勝ち越した東洋大姫路が、昨秋ベスト4の加古川東を破り準々決勝進出を決めた。
試合後の挨拶を終えてベンチに引き揚げたナインは「ヨッシャー」と大きな声を発した。ミスも多くて藤田明彦監督は複雑な心境ではあったが、「今年は総合力があるわけではないが、盛り上がるチーム」と選手たちに目線をおくった。
先発した山内響(2年)は、6回を投げて14奪三振。練習試合でも7回13奪三振が最高だったそうで、「後で気付きました」と驚きの表情を見せた。悔やまれるのが加古川東のエースで4番・大村浩士(3年)に6回に浴びた2ラン。指揮官も「あれだけが甘くなってしまいましたね」と残念がった。それでも西播地区予選の龍野戦では立ち上がりに8球連続でストライクが入らない大失敗をしており、その時のこと振り返ると指揮官も「よく投げた」と及第点。山内本人は、「主将の井奥泰誠さん(3年)にグッと力を入れてすぐに息を吐くリラックス法を教えてもらいました」と先輩に感謝しきりの様子。冬を越えて自信が持てるようになり、三振が取れるようになった直球に今後も注目だ。
一方、敗れた加古川東は昨秋ベスト4時の指揮官・松岡亨前監督と高木雄也部長がこの春の人事異動で他校に転勤した。ただ、新たに指揮を執る岸上昌弘監督は、松岡前監督の転勤が予想されたこともあって11月から指揮をとるようになった。
投打で存在感が光る大村と、リリーフした正中亮多(3年)の二枚看板を軸に、夏を目指す。
(写真:中谷明 img001~img027)
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