龍谷大平安vs大谷
コールドゲームの流れが一変
市岡奏馬(龍谷大平安)
11安打で10得点。エース左腕・市岡奏馬(2年)は14三振を奪った龍谷大平安。ただコールドゲームにできる展開だっただけに、試合後の選手たちは浮かない表情。「5回コールドにしにいこうとしすぎて、守りが乱れてしまった」と主将の橋本和樹(2年)が話せば、エースの市岡も「初回から四球を出して、投球のリズムを悪くしてしまった」と反省の弁を述べた。
2回に先制し、3回に5点を追加するところまでは理想的な流れだった。大谷の先発を背番号10の左腕・森岡大輔(1年)と読み、「右打者のインコースを突いてくるので、それを狙おう」(橋本主将)と一週間左投手対策をして臨んだ。3回は一死から1番・小川晃太朗(2年)の四球をきっかけに、2番・久保田悠(2年)から4連打。早々に森岡をノックアウトして、6対0とリードした。
ただ5回に10点差コールドを狙ったものの、1点足らずに9点差止まりになると、流れが変わった。6回に市岡が大谷打線に捕まり、5安打で3失点。特に途中出場の8番・小塚理生(1年)には右中間を破られるタイムリー三塁打を浴びた。攻撃でも大谷の三番手・左サイドスローの廣瀬雄大(2年)にハマり、6回からの3イニングは無安打。コールドゲームの流れが途切れ、後半は完全に別の試合のような雰囲気になってしまった。
市岡は次の7回こそ三者三振と立ち直りの兆しを見せたが、8回にまたも失点。結局勝つには勝ったものの、「反省です」とスコアブックを見返した後に話した。原田英彦監督も、「野球の怖さをわかってないですよね。それを(選手に)植えつけるのは難しい」と厳しい表情。相手がさらに強くなる準決勝以降にやや不安が感じられる戦いだった。
一方敗れた大谷だが、3番・本城寛人(1年)が目立った。フットワークが良く、打っても2安打。特に6回に先頭打者で二塁打を放ち、コールドゲームの流れを一変させた。今後の成長が非常に楽しな選手である。
関連記事
・2015年秋季大会特設ページ
・あの学校の取り組みは?!京都府の野球部訪問を一挙紹介!