試合レポート

志度vs三木

2015.09.23

長打で上回った志度、2年連続秋8強!

豪快な右越3ランを放った穴吹 栄太(志度)

 ほとんどの公立校指揮官にとって「秋の大会」の戦い方は非常に難しい。特に香川県を含む「新人戦」のない県の公立校は、新チーム初の公式戦となる緊張感と限られた選手層の中で力を最大限に発揮させる布陣を組み、春・夏を見据えた課題を抽出しながら、もちろん結果も求められる。

 その部分においては、この試合における両校の策は理に適ったものといえよう。香川三木は敗れこそしたが、7回表には3安打3四球を絡め3得点するなど、計7安打。中堅手から2番手マウンドに立った4番の藤井 大将(2年・178センチ72キロ・右投左打・さぬき市立南中出身)も3回無失点と結果を出した。あとは継投のタイミングさえつかめれば、今回は逃した「県8強以上」はより現実味を帯びた目標となることだろう。

 一方、その香川三木を10安打中4本の長打で制した志度。「細かい野球ができない」と石丸 達也監督は7回裏のスクイズ失敗に代表されるミスの多さを指摘するが、4回裏一死一・二塁から豪快な右越3ランを放った3番・穴吹 栄太(1年・一塁手・173センチ70キロ・右投左打・三木町立三木中出身)、初回二死二塁から前に突っ込んでくる中堅手の横を鋭く抜く先制三塁打を放った4番主将の西尾 直輝(2年・三塁手・182センチ84キロ・右投右打・さぬき市立南中出身)のコンビは県内私学と伍しても決して劣ることがない迫力を持つ。

 加えて先発・2番手で試合を作り、夏ベスト8の原動力にもなったマウンド経験豊富な井原 慎一朗(2年・右投右打・168センチ57キロ・さぬき市立津田中出身)を二塁手からクローザーとする投手継投も、2試合連続成功。「次は何かします。でも、日がないですねえ。一週間あれば対策が取れるんですけど・・・・・・」。尽誠学園の好左腕・渡邊 悠との対決が見込まれる準々決勝へ向けた石丸監督の意気込みは謙虚そのものだが、この長打力と確立した継投策をもってすれば、高知に健闘した昨年に続く2年連続秋季四国大会出場の可能性は少なからず、ある。

(文=寺下 友徳


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2015年秋季大会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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