試合レポート

都立墨田工vs聖学院

2015.07.17

第三シードの意地!都立墨田工が苦しみながら聖学院を振り切る!

 すっかり晴れた[stadium]神宮球場[/stadium]での第三試合。
第三シードの都立墨田工聖学院の試合が15時に始まった。

 聖学院の先発は櫻井 俊太。上背はないが低めに球を集めるのが持ち味。
しかし2回裏、都立墨田工が攻める。6番・大友 真次が四球で出塁。7番・古谷 優大がしっかり犠打で送る。8番・武藤 貫太が放った打球は敵失を誘い、二走の大友が生還。都立墨田工が1点先制。

 1点奪われた聖学院は3回表。

上位打線が一死一、三塁のチャンスを作ると、3番・坂本 光生の打順で都立墨田工のバッテリーミスがあり、同点に追いついた。聖学院は4回表にも一死二塁のチャンスを作り、7番・本田 裕治がタイムリー安打を放ち、聖学院が2対1と逆転に成功。

 ここまで都立墨田工は第三シードというプレッシャーもあるのか、選手が目に見えて固いことがわかる。しかし回を追うごとに本来の野球を取り戻していく。

 5回裏。都立墨田工は5番・上島 龍人、7番・古谷が安打で得点機を演出。続く8番・武藤が捉えた打球はこの試合3打点目となる左中間を抜けた二塁打に。走者が2人生還し、都立墨田工は逆転に成功した。


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第97回全国高等学校野球選手権大会

 聖学院は6回表にも1点を入れて同点に追いつく粘りをみせる。3対3と追いつかれた都立墨田工は先発の青木 洸を諦め、永瀧 将也をマウンドへ。聖学院は実力で都立墨田工のエースをマウンドから降ろした。聖学院の番狂わせがあるのかと球場の雰囲気は変わり始めている。

 球場の雰囲気を変えたのは都立墨田工であった。
6回裏、まずは無死一、三塁で3番・姉崎 郁弥が適時打で1点追加。続く4番・小林 徹也が手堅くスクイズを決めて2点目。なおも続き、6番・大友、7番・古谷の連続タイムリーで2点追加。聖学院にとって痛すぎる4点が入ってしまった。7対3。

 8回裏にも都立墨田工はダメ押しの2点を入れ、9対3とリードされ聖学院、最終回の攻撃を迎える。
失策、安打を絡めて無死一、二塁の得点機を迎える。1番・福原 慶祐が放った打球は相手守備のミスを誘い、1点を還す。なおもチャンスは続き、3番・坂本が安打を放ち、この回2点目。聖学院がまだまだ諦めない。4番・荻原 寛人が粘るが打ち取られ試合終了。

 都立墨田工聖学院を9対5でなんとか振り切った試合であった。

 勝った都立墨田工は積極的に振っていく打者が多い印象を受けた。聖学院・櫻井投手の疲労が見えてきた中盤以降にきっちり得点できる攻撃力はさすがだった。一方で守備は6失策と乱れてしまった。上位に進むにつれて、1点が大事になってくることから守備面を整備していきたい。

 最後の最後まで第三シード校を苦しめた聖学院
部員15人でも素晴らしい粘りで有力校を苦しめることができたのではないだろうか。秋以降戦う選手達はこの経験を生かしてこれからの試合に臨んでほしい。

(文=高校野球ドットコム編集部)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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