試合レポート

都立青山vs都立荒川工

2015.07.10

粘る粘る!都立青山が初戦突破!

 すっかり日差しが出始めた[stadium]江戸川区球場[/stadium]。第二試合は都立青山都立荒川工。先発投手である都立青山の右横手・柴 太雅(2年)、都立荒川工の左腕・福谷 真吾(2年)が立ち上がりから素晴らしく、持ち味を出している投球であったことから、両投手の投げ合いになるかと思われたが、まずは3回表に都立青山が併殺打崩れの間に1点を先制。

 4回裏、都立荒川工の福谷だが都立青山の細かい攻撃スタイルに制球を乱している。二死から三連続四死球を出してしまい、満塁に。都立青山の8番・松元 誠悟(2年)を迎えるがここは三振をとってみせた。

 5回表。都立荒川工が遂に反撃。二死から1番・杉山 大雅(3年)と2番・小林 将(3年)が連続四死球で出塁。迎えるは打っても3番の福谷が右中間を超える二塁打を放ち走者2人が生還。2対1と逆転に成功。なおもチャンスで4番・佐藤 大睦(2年)が安打で繋ぎ、もう1点追加。3対1と点差を広げた。


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第97回全国高等学校野球選手権大会

 7回裏。3対2ビハインドで迎える都立青山の攻撃。この回がターニングポイントに。一死から9番・石谷 英謙(2年)が出塁。この後、四球や犠牲飛で進塁する。二死一、三塁でバッターは3番・川村 昇太(3年)。なんとか逆転を願っているベンチ、スタンドからは精一杯の声援が打席の川村に送られる。期待に応えようとする川村が打った打球はセンターへのタイムリーとなり同点、なおも安打で進塁しようとする都立青山の積極性ある走塁が相手守備のミスを招き、もう一人生還。4対3と逆転に成功。

 都立青山の1点リードで迎えた最終回。先発の柴 太雅が右サイドスローから、テンポよく投げ込む。安打は相手に10本許したが最終回を3人で抑えて試合終了。都立青山が4対3と1点差で都立荒川工に勝利した試合であった。

 1点差としびれる試合を制した都立青山。スタメンで出場している選手達は170センチ前半と小柄な選手が多い。今日の試合で放った安打数は5本。しかし打席ではバットを短くもって、都立荒川工の福谷に対応し、ファールで粘る。相手投手のリズムを崩す打者陣の制球眼の良さ、投手を中心とした守りの野球で都立青山ナインが勝利を掴んだ。個々で突出した選手は一人もいない。だからこそ総合力で戦えばいい。都立青山の野球スタイルが存分に象徴された試合であった。

(文=高校野球ドットコム編集部)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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