試合レポート

都立橘vs筑波大附

2015.07.10

15人の都立橘を引っ張る藤原和真投手の好投で初戦突破!1年生レギュラーも活躍!

 ベンチ入り15人の都立橘。1年生を除くと、7人しかいない。単独で出場できるのはこれが初めてなのである。この春、1年生が8人入り、戦力に厚みが増した。15人ではあるが、しっかりと練習を積んできたと伺わせる試合内容であった。
 1回表、都立橘は1番一ノ谷俊平(3年)がいきなり右中間を破る三塁打を放ち、2番杉田直人(3年)の内野ゴロの間に1点を先制する。そして2回表、二死一、二塁から9番清水蓮生(1年)が右中間を破る適時打を放ち、2点を追加し、3対0とする。

 筑波大附は、3回裏、一死二塁から1番小高峯頌大(2年)の右前適時打で1点を返されるが4回表、二死一、二塁から2番杉田が左中間を破る適時三塁打でさらに2点を追加。そして5回表、櫻井の適時打と二死一、二塁から9番清水が再びライト線を破る適時二塁打で計3点を追加し、8対1と点差を広げる。9番清水は3打点。1年生だが、非常に頼もしい戦力である。

 投げてはエースで主将の藤原和真(3年)が好投。体を沈み込む右サイドから投げ込む直球は常時125キロ前後だが、キレがあり、両サイドに散らせながら投げ込んでいく。下半身の粘りが重要になるが、後半になってもストレートのキレ、コントロールの精度が落ちることなく投げ込んでいるのを見ると、少人数の中でも、自分を追い込んで練習をしてきたのが伺える。主将として、エースとして、しっかりと行動で引っ張っていたのであろう。
 そして9回裏も、しっかりと無失点に抑え、最後はレフトフライに打ち取り、ゲームセット。藤原はガッツポーズを見せて整列に加わった。試合終了後もずっと笑顔であった。どれだけこの夏にかけてきたのか、その一面が伺えた。

 一致団結をしての夏の勝利に、選手たちにとってはかなり自信になったことだろう。8得点の中身を見ても、各打者がしっかりと振りこんでおり、外野手の間を抜く打球を連発。1年生も多いだけに、この夏だけではなく、次のシーズンへ向けて楽しみが残った一戦になった。
 次の都立青井戦では、さらに成長した姿を見せていきたい。

(文=河嶋宗一


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第97回全国高等学校野球選手権大会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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