日本文理vs聖光学院
高橋竜大が好投!エース飯塚を温存し、日本文理が準決勝進出!
【好投を見せる高橋竜大(日本文理)】
国体の戦いを振り返ると日本文理は、飯塚悟史(3年)以外の投手が活躍を見せていることが大きい。
大阪桐蔭戦(試合レポート)では藤田優平(3年)が好投を見せたが、この試合では高橋 竜大(3年)が好投を見せた。
高椅は右横手から投げ込む球速は120キロ台だが、常にボールを動かす投手。動かしながら打たせて取る投球は3年間かけて磨きをかけてきた。手元で揺れ動く球に聖光学院打線は打ちあぐねる。
4回まで接戦だったが、試合が動いたのは5回裏。日本文理は一死二、三塁のチャンスから9番高橋が中前適時打を放ち、1点を先制。さらに星 兼太(2年)が適時打で2対0、二死二、三塁から小太刀 緒飛(3年)が左中間を破る適時三塁打を放ち、2点を追加し、4対0とする。
高橋は6回表に聖光学院・安田光希(3年)に適時打を打たれたが、7回1失点に抑える好投。
7回裏、4番池田 貴将(3年)が高校通算21号となる3ランなどで4点を挙げ、8対1と大きく突き放すと、8回から池田が登板。中学以来の登板となったが、常時130キロ前半の押す投球で、2イニングを無失点に抑え、準決勝進出を決めた。
大井監督は、
「高橋はなかなか登板機会がない中、飯塚の隣についてよくサポートしていたし、こういう舞台で投げさせてあげたかった。今日の好投は彼にとって良い思い出になったと思うよ」
指揮官の親心が見えるコメントだった。選手、指揮官ともに最後の舞台で、楽しんで野球が出来ていると話す。
夏、たどり着けなかった全国制覇へ向け残り2勝。準決勝は機動破壊を掲げる健大高崎(群馬)との勝負に挑む。
(文=河嶋宗一)