富岡vs万場
ソツの無い攻めを見せた富岡 ポテンシャルの高さを見せた万場
2試合目は今春4回戦進出の富岡と部員13人(女子マネ1人含む)の万場の対決。部員70人もいる富岡と比べると小世帯だが、スペックは富岡に負けていない。むしろそれ以上といっていいだろう。メンバーを見て貰いたい。
背番号2 内田 圭太(2年) 177センチ90キロ
背番号3 後閑 駿人(3年) 171センチ99キロ
背番号4 黒澤 瑞希(2年) 176センチ85キロ
背番号6 岩下 拳也(2年) 180センチ85キロ
背番号10 小柏 祐太郎(3年) 177センチ99キロ
背番号11 阪上 涼(1年) 171センチ87キロ
背番号12 新井 尚樹(1年)182センチ72キロ
なんと体重90キロ超えが3人、体重80キロ超えが3人、180センチが2人もいるのだ。見るからにしてパワーがある選手が揃っている。万場が富岡にどんな戦いを見せるか注目してみた。
先制したのは万場だった。
1回表、一死から2番高橋 雅貴(3年)が四球で出塁。3番黒澤 瑞希(3年)が右前安打で一、二塁。パスボールで一死二、三塁となって4番後閑 駿人(3年)の内野ゴロで1点を追加。
1回裏、1番岩崎 純基(3年)が四球で出塁。その岩崎がすかさず盗塁を仕掛け、盗塁成功。2番磯貝 滉介(3年)が犠打を決め、3番西島 潤(3年)の左前適時打。レフトが打球をファンブルし、外野へ転々と転がる。一死三塁となり、5番清水 俊雄(3年)の左犠飛で1点を追加すると、2対0とする。
2回裏には7番福村 潤(3年)が右中間を破る二塁打を放ち、無死二塁とすると、8番山田 裕貴(3年)の犠打で一死三塁に。9番竹上 純平(3年)が右中間を破る二塁打を放ち、1点を追加。1番岩崎が右中間を破る長打。村上は俊足を飛ばし、三塁打となってさらに1点を追加し、4対1に。2番磯貝が二塁打を放ち、岩崎が生還し、5対1。一死二塁で、3番西島が四球、一死一、二塁。4番岡田 健司(3年)の右飛で二死一、二塁となって、5番清水俊がレフトオーバーのスリーベースで、二者生還し、7対1に。さらにタイムリーエラーも飛び出し、8対1とする。
2回裏まで終わって8対1。このまま行けば5回コールドになる流れである。その流れを食い止めたのが3回から登板した6番捕手でスタメン出場していた内田であった。
先発した新井 涼太(3年)が左翼へ、左翼の阪上が捕手へ移った。
177センチ90キロと恵まれた体格。その体格から投げ込む直球は中々の勢いがあり、富田のエース・岡田 健司と遜色ないほど。球速は130キロ前後だが、球威があり、いきなり二者連続三振を奪う。だが俊足巧打の1番岩崎を右前安打を打たれたが、内田は岩崎の足を警戒し、執拗な牽制。その牽制が鋭く、なかなか身のこなしが良いのだ。クイックも1.2秒台と素早く、基礎が出来ている投手だった。4回に2点を失い、6回裏に1点を失いコールド負けを喫したが、大量失点を喫した2回と比べると試合は落ち着いたといえる。
土台としては申し分ないものがある。うまく育っていけば、群馬県でも話題に上がっていく投手になるのだろう。
内田の他に180センチの大型ショート・岩下、パワルフナ打撃を見せる黒澤とポテンシャルの高い2年生が多く、来年が楽しみなチームだ。
富岡は核弾頭で主将を務める岩崎とエースの岡田が面白い。
特に岩崎は警戒されながらも、盗塁を決める足の速さ、勇気は素晴らしいものがあった。俊足を生かした外野守備は守備範囲が広く、球際にも強い外野手だ。エースの岡田は重心が高いフォームから繰り出す130キロ台の直球と縦に鋭くスライダーを投げ分ける好投手。今後も見逃せないチームだ。
(文=河嶋 宗一)