試合レポート

【春季香川大会】侍ジャパンU‐18代表候補・百々 愛輝を擁する英明、夏の香川大会第3シードを獲得!

2024.04.23


英明 侍ジャパンU‐18代表候補の4番・百々 愛輝(3年)

香川県私学の雄・英明は、昨年初の春夏連続甲子園出場を果たし、春は智辯和歌山(和歌山)に競り勝ち作新学院(栃木)にも善戦。さらに夏は智辯学園(奈良)に延長戦で初戦敗退も確かな爪あとを残し、秋のドラフトでは寿賀 弘都がオリックスから育成1位指名を受けた。創部19年目にして最もエポックメイキングな1年となった一代前と比較すると現チームはここまで苦しい状況が続いている。

昨秋は香川県大会準々決勝で大手前高松に2対3で敗れ初出場から11年連続で伸ばしてきた秋季四国大会出場を逃すことに。そして今春も準決勝で宿敵・高松商に2対6で敗れ、2年続けて四国大会への切符を逃している。

とはいえ、2年連続夏の甲子園出場を期す彼らは下ばかりを向いてはいられない。志度との3位決定戦では10安打を放ち7対0、7回コールド勝利で夏の香川大会第3シードを獲得。加えて選手たちは次なる一歩を踏み出そうとする意思を随所にプレーで表現していた。

その傾向が最も顕著だったのが主将エースの清家 準投手(3年)である。準決勝は登板なく三塁手で途中出場も3打席2三振に終わったが、この日の先発マウンドで最速143キロを計測したストレートを130キロ中盤でセーブしつつ、変化球を120キロ後半で低めに投げ分けながら7回97球9奪三振1四球で完封を果たした。

今大会における清家の投手成績は4試合に登板し2完封。計22回・293球を投げ被安打11・23奪三振・与えた四死球は志度戦の1個のみで失点・自責点ともに0。「周りを見て投げられている」と香川 純平監督も成長を認める右腕は夏の決戦をしっかりと見据えている。

一方、4月上旬に侍ジャパンU‐18代表候補選手強化合宿に参加し「打ち方や考え方の部分で刺激を受けたし、小倉 全由監督からは人間性が大事なことも学んだ」と語る百々 愛輝外野手(3年)は、志度戦では最終打席に適時打を放ったものの、今大会全体で16打数5安打3打点と本来の実力をもってすればもう1つの結果に。高松商戦では2四球も3打数無安打に終わった反省も踏まえ、「僕がミスショットをしたら負ける。合宿では選球眼やミート力では他の選手に負けていないと感じたので、そこを磨きつつもっと信頼される選手になりたい」と夏のリベンジを誓った。

英明は6月8日に昨夏甲子園王者・慶應義塾(神奈川)との県高野連招待試合を経て、第3シード発進となる香川大会に挑む。「オフシーズンの練習をもう1回するつもりで力をつけないと」と指揮官が危機感をあらわにしたチームをけん引するのは清家、百々を中心とする甲子園経験者たちだ。

この記事の執筆者: 寺下 友徳

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