佐賀北vs伊万里農林
杉原監督(伊万里農林)
伊万里農林、新監督の初陣飾れず
九州大会初出場を決めた伊万里農林は、佐賀北に1−3で敗れ、明日の3位決定戦へとまわることとなった。
伊万里農林のベンチには、9年間指揮をとり、09年に甲子園に導いた大坪監督の姿はなかった。佐賀鹿島へと転勤になり、この日から指揮をとるのは、4月に採用となり伊万里農林に着任したばかりの杉原監督。
「まだ選手たちに会ったのが3月28日、ほんの数日だけなので、特長を理解するまでいっていない。」というなかでの初采配となった。
試合は、伊万里農林はエース池田が立ち上がりに佐賀北につかまり、4安打を浴び2失点。
4回にも2安打を浴び1点を追加されリードを広げられる。
「立ち上がり池田はボールが集まりすぎていた。捕手の古川に入り方を指示した」と杉原監督。
5回以降は、走者を出すものの佐賀北に追加点を許さない。
試合シーン
すると6回、伊万里農林が反撃にでる。2番原田の四球をきっかけに暴投二つで3塁に進むと、3番松岡の中前適時打で1点を返す。4番松岡も右前安打で続き2死1•2塁。5番藤がレフト前に弾き返し追加点と思われたが、2塁から本塁を狙った松岡がレフトからの好返球で刺され佐賀北の固い守りに、追加点を阻まれる。
その後、佐賀北、釋、野口の継投にかわされ、最後は7番前田が三振に打ち取られゲームセット。
春季大会の準決勝。相手は全国制覇の経験もある佐賀北が監督としての初陣となった杉原監督。いきなりの大任に
「大変だなと思ったが、すんなりこれまでもきた訳でなかったので自分らしいかな」と話した。
武雄高校を卒業し筑波大、筑波大大学院と進み、そして青年海外協力隊員としてグアテマラなどでも野球を教えていたという異色の経歴をもつ新任監督。
「今日の試合で課題もみせてもらった。学んできたコーチングを生かし、大坪前監督が築き上げてきたものに積み上げていければ。鍛えがいがある選手たちばかり楽しみです」と敗戦にも前を向いた。
(文=藤吉ミチオ)