綾羽vs甲西
試合前挨拶
昨夏の滋賀県大会準優勝校・綾羽、今年も旋風を巻き起こす!
準決勝のもう一試合は、昨夏の準優勝校・綾羽と67回と68回の夏の甲子園に2年連続で出場した甲西(コウセイ)の対戦。
準々決勝で優勝候補のひとつだった北大津を5 – 2で破り、波に乗る甲西がいきなりチャンスをものにします。綾羽の先発・2年生エースの青木が、1番の鷹尾に四球を出すと、送りバントと3番 前川のライト前ヒットで、1アウト1・3塁とし、4番 松井のライト前タイムリーでまず1点。2アウトから6番 市井(イチイ)も、センターの左を低いライナー性の打球で破り、2点タイムリー3ベース。甲西が1回に3点を先制します。
しかし綾羽は、ここで慌てません。2回1アウトから5番明田(アケダ)が、チーム初ヒットを打ちランナーに出ると、1回は、3者凡退に抑えられた甲西の先発・木下のコントロールが悪くなります。四球とワイルドピッチを出す木下を攻め、8番の先発エース青木が、1点を返すライト前タイムリー。打たれた失点を自分のバッティングで取り返します。
また4回にも、5番の明田が、1アウトからライトオーバーの3ベースヒットを放ち、6番 北川のライトへの犠牲フライでホームイン。3 – 2と1点差に詰め寄ります。
そして6回、3番 山本のライト前ヒット、4番キャプテン藤居のバントヒットとパスボールで、ノーアウト2・3塁。ここで2打数2安打と当たっている5番の明田がライトへ犠牲フライを打ち上げて、まず同点。続く6番の北川が、センター前にタイムリーヒットをはじき返し、ついに4 – 3 と逆転します。
さらに8回、2番の山中がセンター前ヒットを打ち、送りバントとワイルドピッチで2アウト3塁のチャンス。ここでまた、5番の明田に打席がまわり、タイムリー内野安打。この日3打数3安打2打点1犠打の5番 明田の活躍で、完投した甲西のエース木下から11本のヒットを打った綾羽が5 – 3と逆転に成功します。
守っても、甲西打線に7安打を打たれながら、1回の3失点に抑えた2年生エースの①青木を7回からリリーフした3年生の⑪加藤が好投。終盤の3回、甲西打線をヒット3本・無失点に抑えてゲームセット。
甲西ナイン
【 綾羽・田中 鉄也監督の話 】
昨夏の滋賀県大会で決勝に進出しましたが、頼れるエースが1人だけで、近江に5 – 12で敗れてしまったので、好投した先発①青木とリリーフ⑪加藤の2本柱ができて良かった。ベスト8入りし夏の県大会のシード権を取ることが目標でしたが、近畿大会にも出場できるので、夏に向けてこれからまた良い経験ができます。
【 綾羽⑥明田 大知選手<3年>の話 】
今年のチームは、誰かがミスしても、明るくみんなでカバーしていくチーム。守りでリズムを作っていくチームなので、守りのミスをなくしたい。まだ近畿大会で勝ったことがないので、ぜひ勝ちたいです。
【 総評 】
綾羽は、3年生が4人しかいないチームですが、上級生と下級生が上手く調和し、部員全員が力を合わせて、昨夏の滋賀県大会決勝で大敗した雪辱に燃えています。
また甲西は、ワイルドピッチやパスボールなどの守りのミスで、強豪を破り勝ち上がってきた勢いを消しさる結果になってしまいました。甲西のエース木下投手もキレのあるボールを投げていただけに、制球力をつければ、もっと打ちづらいピッチャーになります。春の県大会で数多くの試合を経験したことを活かし、さらに成長した選手たちのプレーをまた、夏の県大会で見られることを期待しています。
(文=田村正浩)
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甲西 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | ||||||
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綾羽 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 5 |