Column

池田高等学校(徳島)

2018.02.28


練習に打ち込む池田の選手たち

「自分から取り組む」池田で26年ぶり夏甲子園へ

■高校野球史に輝く実績残す名門校
 徳島県の西端・三好市池田町にある徳島県立徳島池田高等学校。1922年旧制・池田中として創立され、1949年からの組合立時代を経て1958年に現校名となった。これまで山間部の分校・教室の設立・廃校が数度あり、2017年4月からは三好・辻の両校を「池田高校三好校」「池田高校辻校」として併合している。OBには甲子園優勝投手の畠山 準さん、水野 勝仁さんをはじめとする数多くの元プロ野球選手・アマチュア野球選手の他、一般社団法人日本独立リーグ野球機構会長の鍵山 誠氏も同校のOBである。

■池田野球部の紹介

 1946年に創部され、甲子園春8回・夏9回の甲子園出場。うち春2回・夏1回の全国制覇。甲子園通算42勝とこれまで燦然たる歴史を積み上げてきあ野球部は現在2年生15名、1年生21名の計36名で活動中。26年ぶりとなる「夏の甲子園出場」を目標に校内グラウンドや学校から約3キロほど離れた市営池田球場を使用し、冬場は100メートルを15秒以内に走る1分間インターバル走10本×4セットなどでスピードと体力,精神力を鍛えている。
 現チームのキャプテンは吉田 直樹捕手「単打でこつこつつなぐことができ、守備からリズムを作れ、投手層が厚い」特長をより活かすべく、「全力疾走・全力発声・全力スイングの3つをテーマとし,これに徹底して取り組むことを決意してチームををスタートさせました」と立ち上げ期の状況を話してくれた。

■チームがスタートしてからの思い出深いエピソードは?

 昨秋の徳島県大会は阿南工徳島科学技術を下しベスト8入り。しかし、準々決勝では富岡西との壮絶な戦いの末、延長10回5対6でサヨナラ負け。吉田キャプテンもその試合を「7回終了時点で0対5と負けていたが,8回表に5点を入れて同点に追いついた。正直,完封負けを覚悟していたが,全員でつないで追いついたときは,チームが一丸となった瞬間だった」と、印象深い試合としてあげている。
 結果は敗戦に終わったが「秋季大会が終わってから,チーム全体の雰囲気やまとまりがより一層良くなったし、冬場もただ単にメニューをこなすのではなく,野球のどの動きに繋がっていくのかということを,1つ1つのメニューの中で確認しながら取り組めている」と吉田キャプテン。チーム内の化学変化は富岡西との闘いを通じてより、正方向に進んでいる。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 1年生先発の白川 恵翔,リリーフ役の土井 峻之介,代打・代走で活躍した外野手の山田 直樹,右翼手の川原 廉,二塁手の橋本 倫,1年生遊撃手の榊原 拓夢,1年生で中軸を張った一塁手の小角 翼,三塁手の長尾 啓佑、1年生中堅手の流 銀河,1年生三塁手の武田 幸樹,1年生長身左腕の増井 力翔,蔭ながらチームを支えてきた大東 弘人と、昨秋は多くの選手たちが飛躍を遂げた。
 春に向け、吉田キャプテンは、あえて彼らの名前を再度あげた上で、内野手の岡田 安岐人にも「岡田は誰よりも声が大きく、すごく元気があるのでベンチからの指示を大きな声で伝えてくれると思うし、守備固めとしてもしっかり準備をして、どのような場面でもものおおじしないプレーをしてほしい」と期待を寄せた。

■この冬の意気込み!
 「2年生にとっては最後のオフシーズンとなるので後悔のないように、しっかり鍛えて夏に爆発できるようにこつこつと。弱音を吐かず、自分から進んで練習に取り組んでいきたい」(吉田キャプテン)

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全力疾走・全力発声の徹底が強み


投手との対決に集中する池田の選手

 ここからは、徳島池田高校野球部の副キャプテンの橋本 倫二塁手と山田 直樹外野手のお二人にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

橋本:バッティングで身体が開いてしまうところです。
山田:バッティングで左投手に対して身体が開いてしまうところと、甘い球を打ち損じることが多いところです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

橋本:けがをせずにオフシーズンを乗り越えつつ、バッティングの確実性をアップさせることです。
山田:チームで一番バットを振って、バッティングを向上させることです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

橋本:守備です。
山田:走・攻・守そろったプレーです。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

橋本:最終回で負けていても,追いつき逆転できるような粘り強さやベンチの雰囲気です。

山田:全力疾走・全力発声を徹底しているところです。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

橋本:「この場面でこいつなら」と思われるような頼りになる人間になります!
山田:チームを甲子園に導けられるような選手になります!

橋本選手、山田選手、ありがとうございました!

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 自分に問いかけ、計画をやり遂げてほしい


選手を支える池田のマネージャー

 ここからは井上 力監督にお話を伺います!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 「自分からやる」「自分から取り組む」ということをテーマにして新チームを立ち上げました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋の大会では「自分からやる」「自分から取り組む」テーマを表現できた場面とそうではない場面があり、これが負けにもつながったと考えています。この冬は引き続き「自分からやる」「自分から取り組む」をテーマに基礎・基本の練習を徹底的に行い、心と身体の成長を実感させ、それを自信として夏にチャレンジさせたいです。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 
「なぜ、今、ここ(徳島池田高校野球部)にいるのか?」「目標・目的は何なのか?」ということを自分自身に問いかけてほしい。そして自分で立てた計画をしっかりやり遂げてほしい。そのようなぶれない姿を監督として見守っていきたいです。

井上監督、そして池田高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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