Column

小山高等学校(栃木)

2018.02.11


ホームで刺した渡辺を出迎える岸選手(背番号9)

昨秋、作新学院に延長戦で惜敗したものの県16強に進出

センバツ準優勝も果たした伝統校
 栃木県小山市にある栃木県立小山高等学校は、1918年に創立。現在は普通科とともに、県内では唯一となる数理科学科が設置されている。部活動は男女剣道部、ボクシング部、ウエイトリフティング部、男子バスケット部、文芸部などが全国大会に出場する活躍。野球部もこれまで春2回、夏4回の甲子園出場を経験しており、76年春のセンバツでは決勝で崇徳(広島)に敗れたものの準優勝。昨秋は栃木大会で16強に進出している。OBには広澤克実(元ヤクルトなど)をはじめとしたプロ野球選手も輩出している。

■小山野球部の紹介
 野球部は2年生12名、1年生17名の計29名。走攻守のバランスが良く、慶留間 芳基主将は「今年のチームはつながる打線と投手力。そして足の速さが特長」と、話す。また、特守では内野手はノック100本、外野手はアメリカンノック20本をこなし、バッティング練習では両面ティーなどを行って強化を図っている。

■秋季大会を振り返って
 「新チームを結成してすぐの岩手遠征では花巻東一関学院といった強豪校に大敗してしまったが、それをバネにもがいてきた」という慶留間主将。昨秋の栃木大会では3回戦で作新学院と対戦。「延長戦で負けてしまいましたが、0対6のビハインドから6回に6点を奪って同点に追いつくことができました」と、チームは粘りを身につけたようだ。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 大友 直樹投手はMAX143キロのストレートを武器に24回1/3を投げて防御率3.70。作新学院戦では延長11回、209球を投げ切り、大会の優秀選手に選ばれた。打線では1年夏からベンチ入りしている上野 竜之介選手が、その作新学院戦で満塁のチャンスからフェンス直撃の適時二塁打。また、4番打者の青木 大空選手は長打力があり、1年生で唯一、スタメンで出場していた山口 広大選手は5番打者としてクリーンナップを務めあげた。さらに、本望 智也選手は俊足で、秋季大会ではランニング本塁打も放っている。

■この冬の意気込み!
「体を大きくするのはもちろんだが、そのトレーニングをプレーに生かせるように意識して鍛えていきたい」と、この冬の決意を語る慶留間主将。そのために「いつも試合をイメージして守備練習をし、打撃ではバットを振り込んで打球の飛距離を伸ばしていきたい」と話している。技術、体力を向上させ、今夏に掲げる目標は「甲子園出場」だ。

[page_break:互いのミスをカバーしあえるチーム]

互いのミスをカバーしあえるチーム


4番を打つ青木選手

 ここからは、青木 大空選手と大友 直樹選手のお二人にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

青木:課題は守備力です。交流戦では佐野日大に3対4。栃木大会の作新学院戦は同点にすることはできましたが逆転することができず、無駄な失点を与えてしまい強豪私学に接戦で敗れてしまいました。

大友:140キロのボールでも甘いコースは打たれてしまうので、ストレートと変化球の制球を上げることです。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいことを教えてください

青木:パワーを付けて、肩を鍛えたいです。
大友:球速とキレの向上。そして、変化球の精度を高めることです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください。

青木:長打力です。
大友:マウンドでは相手打者を恐れることなく楽しんで投げているところです。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

青木:どんなに強いチームが相手でも「勝つ」という気持ちは負けていません。

大友:お互いのミスをカバーしあえるところ。

Q.このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

青木:体重を増やし、技術、特に守備力を向上させます!
大友:昨秋から、球速も制球力も上げていきます!

青木選手、大友選手、ありがとうございました!

[page_break:「小高魂」を見せよう!]

「小高魂」を見せよう!


大友投手と土堂選手のバッテリー

 斎藤 崇監督にお話を伺いました!

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。
11年間監督を務めた宇都宮清陵から、2016年に小山高へ赴任して同年秋から監督に就任しました。近年、上位進出がなかったので、まずはシード権獲得といった実績を積み上げていくことを目標にしましたが、昨春、6年ぶりにシードを獲得。秋も7年ぶりに3回戦進出を果たし、着実に一歩ずつ前進しながら甲子園出場を目指しています。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。
2018年、本校は100周年を迎えます。不屈のあゆみを次の100年へ。「小高魂」を見せ、もがけ!

斎藤監督、そして小山高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
;【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.26

【奈良】智辯学園が13点コールド!奈良北は接戦制して3回戦進出!<春季大会>

2024.04.26

【春季奈良県大会】期待の1年生も登板!智辯学園が5回コールド勝ち!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【九州】神村学園、明豊のセンバツ組が勝利、佐賀北は春日に競り勝つ<春季地区大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!