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高校時代も「遅咲きの豪腕」だった藤平尚真(楽天)がついに覚醒! 忘れられない「高2秋の大号泣」【主筆・河嶋宗一コラム『グラカンvol.17』】

2024.04.28


横浜高時代の藤平 尚真

皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です!

今回は楽天の藤平 尚真投手(横浜)を取り上げていきたいと思います。現在、リリーフで9試合登板で、9回を投げて、防御率2.00。投球回を上回る11奪三振の快投を見せており、覚醒の兆しが感じられます。藤平投手はドジャース・山本 由伸投手(都城)と同じ98年世代。高校時代を振り返っていきたいと思います。

中学時代はU-15代表選出も 下級生は怪我に苦しむ

藤平投手は千葉市シニア出身で、中学時代から140キロを超える速球を投げる投手として注目を浴び、侍JAPANのU−15代表に選出。鈴木 昭汰投手(常総学院-法政大-ロッテ)、五十幡 亮汰外野手(佐野日大-中央大)とその後、プロ入り選手がいました。多くの学校の誘いがある中、横浜を選んだ理由について、こう語りました。
「横浜といえば、松坂さん、涌井さんをはじめ、渡辺監督の下で学んで、プロ入りをして、活躍する選手が多い学校。自分も渡辺監督から多くのことを学びたいと思い、横浜を選びました」

1年生から活躍することを目指した藤平投手ですが、入学当初は右肘の成長痛が発覚。実戦登板を控え、体作りの1年に励みます。そして投球フォームの修正を行い、順調に調整が進み、2年春の活躍を目指しましたが、大会直前の練習試合では右肘に死球が当たり、大事を取って、2年春は未登板に終わります。エースとして活躍したのが2年夏からでした。140キロ前後の速球、切れのあるスライダーを両サイドに投げ分ける投球は完成度が高く、夏の大会決勝まで勝ち進みます。しかし、東海大相模に打ち込まれ、準優勝に終わりました。

エースとして大会通して活躍したことに手応えを感じていた藤平投手は2年秋の県大会でも活躍。県大会準々決勝では東海大相模と再戦。藤平投手は最速145キロの速球、スライダー、カットボール、フォークを投げわけ、東海大相模打線を翻弄。横浜打線も爆発し、10対1で8回コールド勝ち。藤平投手は1失点完投勝利を挙げました。この試合の投球について藤平投手は「スライダーでも、横に曲がるスライダー、縦に曲がるスライダーを投げ分けたり、また速度も緩く投げていたところから速く投げて、そしてここぞというときに渾身のストレートを投げる。意図通りに投げることができて、しっかりと試合を作れたと思います」
と振り返ります。試合前の投球では短い距離で1球1球、丁寧にキャッチボールする姿がありました。こうした繊細さが快投につながったといえます。

横浜高時代の藤平 尚真

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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