試合レポート

【春季鹿児島大会】出水中央、継投策的中!主砲も活躍し樟南を振り切る

2024.04.02


出水中央・福脇

<第154回九州高校野球大会鹿児島県予選:出水中央3-2樟南>◇1日◇準々決勝◇平和リース

出水中央は1回、無死満塁と絶好の先制機を作り、4番・竹山 拳士郎主将(3年)が右越え二塁打を放って2点を先制した。

2回は先頭の7番・村本 幸一郎(3年)が左越え三塁打で出塁し、捕逸で3点目を挙げた。

このまま一気に出水中央が畳みかけそうな勢いだったが、樟南は右横手の犬窪 晴人(2年)をリリーフで送り、後続を断った。3回以降は犬窪が1安打に抑える好投で、失点を食い止め、味方打線の反撃を待った。

出水中央の先発は右横手の背番号10・福脇 宗矩(3年)。背番号が見えるほど体をひねる独特の「トルネード」投法から、緩急を生かした丁寧な投球で、樟南打線を5回まで1安打無失点に抑えた。

6回、樟南は1番・新藤 侑芯主将(3年)が中越え三塁打を放ち、2番・政野 宏太(2年)の犠飛で1点を返した。

7回、2死ながら3四死球で満塁となったところで、出水中央は福脇から左腕エース・坂口 楓(3年)にスイッチ。8回にエラーで1点を失い、1点差となったが、9回は無失点で切り抜け、強豪・樟南に競り勝った。

主砲が打ち、投手陣が抑える。チームの持ち味を随所に発揮した出水中央が4強入りを果たした。

序盤は「相手投手に関係なく、自分たちの打撃ができていた」と右田一彦監督。立ち上がりから畳みかけ、今大会好調の4番・竹山主将の二塁打で2点を先取した。「自信をもって打席に立てた。大きいのを狙わず、低い打球を打つ意識で打てた」と先制打の場面を振り返った。

3点目を取ってからは、樟南の2番手・犬窪を打ちあぐね追加点が奪えず。「次の1点が早く入れば、相手に大きなダメージを与えて勢いづけたが、この辺がまだまだ」と右田監督は課題を見出していた。

3回以降、自慢の攻撃を機能しきれなかった中で、勝利の原動力となったのが福脇、坂口の投手陣だ。「どちらがエースでもおかしくない力がある」と指揮官からの信頼熱い2人が、樟南打線の反撃を2失点で切り抜けた。

この記事の執筆者: 政 純一郎

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