試合レポート

安城南vs名古屋市工芸

2023.07.14


<第105回全国高校野球選手権愛知大会:安城南11ー10名古屋市工芸(延長10回タイブレーク)>◇8日◇1回戦◇岡崎レッドダイヤモンドスタジアム

追いついては追い越され、延長までもつれ込んだ点の取り合いを制したのは安城南だった。

1回に名古屋市工芸が2死満塁から6番・中川 翔太郎投手(3年)の2点中前適時打で先制すると、その裏、安城南が無死一、二塁から4番・田中 新大外野手(2年)の右前適時打で1点を返すと、そのまま暴投と押し出し四球で逆転した。

その後も2回に名古屋市工芸が2得点、3回に安城南が2得点と両者1歩も譲らないまま迎えた6回。名古屋市工芸が2死三塁のチャンスを作ると1番・渡辺 忠外野手(2年)から5連打で一挙5得点。9対5と突き放す。

安城南は6回、7回と得点できず、名古屋市工芸の逃げ切りムードが漂い始めた8回裏。1死二、三塁から1番・小納谷 佳吾内野手(3年)の適時内野安打、2番・福沢 結翔内野手(3年)の左前適時打、4番・田中の右前適時打で3点を挙げ、1点差に迫る。

1点差で迎えた9回裏。2死三塁の場面で、1番・小納谷の打球を名古屋市工芸の三塁手・木村 友星内野手が痛恨の失策し、安城南がついに同点へ追いつく。

延長タイブレークに突入した10回、名古屋市工芸が押し出しで勝ち越し。その裏安城南も押し出しで同点とすると、7番・斎藤 泰己捕手(3年)の打球を三塁手・木村が失策。安城南がサヨナラ勝ちした。

安城南は、先発したエース・米津 董司投手(3年)が延べ9回156球、奪三振10と力投。立ち上がりは少し制球に苦戦したものの、尻上がりに調子を上げ、球の出どころが見づらく球が急に出てくるように見えるフォームから力強い直球をコーナーに投げ込んで三振を重ねていくピッチングが印象的だった。また、フィールディングや牽制もうまく、投手としてのレベルの高さが伺える。非常に楽しみな選手だ。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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