試合レポート

専大松戸vs木更津総合

2023.05.04

専大松戸が6年ぶりに春を制す 17安打10得点で木更津総合を下す

専大松戸vs木更津総合 | 高校野球ドットコム
専大松戸・平野大地

〈第76回春季千葉県高校野球大会:専大松戸10ー0木更津総合〉◇4日◇決勝◇千葉県野球場

 専大松戸木更津総合の対決は、17安打10得点と圧倒的な打撃力を見せた専大松戸が6年ぶりの優勝を果たした。

 専大松戸八津 快洋投手(2年)、木更津総合千葉 雄斗投手(2年)の先発で試合が始まる。

 専大松戸は1回、木更津総合先発の千葉の立ち上がり攻める。1死一塁から3番・中山 凱内野手(2年)が左前安打で1死一、二塁とすると、4番・吉田 慶剛捕手(3年)が「先制点を取りチームに勢いを持っていきたかった」と中前安打で1点を先制する。さらに5番・広川 陽大内野手(3年)、7番・太田 遥斗外野手(3年)の適時打もあり初回に4安打4得点と試合の主導権を握る。

 木更津総合も2回に安打と四球でチャンスを作ると、専大松戸はすかさず投手を梅澤 翔大投手(2年)に代える。梅澤は四球を出すも「いつでも行ける準備はできていた。初回に4点もらってるし気持ちは平常心でした」とこの回のピンチを切り抜ける。

 専大松戸は3回に1点、4回には4番・吉田、5番・広川、6番・上迫田 優介外野手(3年)の3連続安打で3点を追加した。

 続く5回にも1死二、三塁で2番・清水 友惺外野手(2年)の適時打で2点を挙げ5回までに10対0と大差をつける。

 木更津総合は3回以降、チャンスを作るも専大松戸の梅澤が9回途中まで無失点の投球を披露し、木更津総合の打線を封じる。

 梅澤は立ち上がりこそ球が荒れていたが、尻上がりで調子を上げていく。梅澤も「試合の中で修正することができたし、直球にこだわって冬の練習してきた中、キレ、球速が今まで以上に良くなっているので自分の直球に自信がついた」と昨年と比べて成長した姿を見せた。

 9回途中から絶対的エースの平野 大地投手(3年)がマウンドに上がった。持丸監督は「スピードだけを求めてしまっているので、スピードではない球のキレだったり球もちの良さなど他の部分の質を上げていくために投げさせた」とマウンドに送り出した。

 平野は先頭の7番・和田 達也内野手(1年)に右前安打、8番・水戸 洋之介内野手(1年)にも中前安打を打たれたが、後続をしっかり抑えて優勝を決めた。

 平野は「監督に言われていたスピード以外の部分の成長に気づけた。自分に何が足りないのか何が必要なのかをもう1度考え、自分のものにします」とさらなる成長を誓った。さらに「U-18日本代表候補強化合宿で、良い経験ができたので、それを糧に頑張ります」と語った。

 木更津総合の五島監督は「初回の4点が響いた。勝てるチームになるにはクリーンアップが機能してこないといけないし、投手陣も成長してこないと勝てる試合も勝てない」とあえて厳しい言葉を口にし、「関東では強い高校と対戦できるため選手たちの成長にも繋げたい」と語った。

 専大松戸の持丸監督は「この春の大会はセンバツでの経験を発揮できた大会だった。関東大会では1試合でも多く勝利して、選手に経験を積んでもらい成長し夏に繋げてほしい」と語った。

 専大松戸木更津総合は5月20日に神奈川県で開幕する春季関東大会に出場することが決まっている。さらなる白熱した勝負が期待できそうだ。

(記事=鎌田光津希

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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