Match Report

滋賀短大附vs八日市

2023.04.23

ドラフト候補の上藤が投打に活躍!滋賀短大附がコールド勝ちで初戦突破

滋賀短大附vs八日市 | 高校野球ドットコム
今秋のドラフト候補である上藤 大輝(滋賀短大附)

<春季高校野球滋賀県大会:滋賀短大附10-2八日市(7回コールド)>◇23日◇2回戦◇湖東スタジアム

 全国的には無名ながらも近畿地区のスカウトの間で話題になっている選手がいる。それが滋賀短大附上藤 大輝投手(3年)だ。最速146キロの本格派右腕で、カーブやチェンジアップなどで緩急を使った投球ができる。打ってもチーム屈指の強打者であり、50メートル走のタイムは6秒1の俊足。身体能力の高さを生かしたプレーが持ち味だ。

 保木 淳監督によると、元々は外野手だったが、秋季大会前にチーム内で新型コロナウイルスの感染者が続出。主力投手が出場できない事情から急造投手として秋季大会で登板したところ、試合を作ることができ、投手として活躍する目途が立ったため、投手への転向を決めたという。

 投手としての練習を本格的に始めると、メキメキと力を伸ばし、「小さい頃からの夢だったプロを目指してみよう」と明確にプロを意識するようになった。

 複数球団のスカウトが視察したこの試合は、2番投手で先発出場。「調子が悪くて球が浮いていたので、低めを意識して投げようと思っていました」と制球重視の投球ながらもいきなり二者連続三振と上々の立ち上がりを見せる。力のある直球で詰まらせる場面も目立ち、ドラフト候補に違わない投球を見せてくれた。

 上藤は投球だけでなく、打撃でも見せ場を作る。0対0で迎えた4回表の第2打席では無死一塁から一塁方向に絶妙なバントを決めると、俊足を飛ばして内野安打を勝ち取った。3回までは無得点に抑えられていた滋賀短大附打線だが、この安打をきっかけに打線がつながり6得点。一気に試合の主導権を握った。

 さらに7対1で迎えた7回表には無死二塁から中越えの長打を放つと、三塁で留まらず、一気に本塁まで生還。2ランランニング本塁打でチームにダメ押し点をもたらした。

 最後までマウンドを守った上藤は7回を投げて2安打4四球7奪三振で2失点。「初戦で緊張してしまって、あまり自分のピッチングができなかったですけど、チームのみんなが打ってくれて、コールドで勝てて良かったです」と自らの投球を振り返った。

 投手歴が浅く、制球力にも課題を見せたが、素材としては申し分ない。春から夏にかけて経験を積めば、さらに評価を上げることができるだろう。甲子園未出場校に現れた逸材に注目だ。

(取材=馬場 遼

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