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【ドラフト候補総括・投手編】世代No.1右腕、世代No.1左腕の実力は?ドラフト候補としてマークしたい9人

2023.03.26

第95回記念選抜高校野球大会は25日で、全36校が出場した。NPBスカウトも、一回りのチェックが終わった印象があり、甲子園球場のネット裏でも、スカウトがいつも見る席は空席が目立ってきた。ここでドラフト的な観点から選手を総括していきたい。

3投手のポテンシャルがトップクラス

 

【ドラフト候補総括・投手編】世代No.1右腕、世代No.1左腕の実力は?ドラフト候補としてマークしたい9人 | 高校野球ドットコム
平野 大地(専大松戸)、前田 悠伍(大阪桐蔭)、日當 直喜(東海大菅生)

世代No.1左腕、大阪桐蔭(大阪)・前田 悠伍投手(3年)が期待通りの投球を見せた。初戦で巧打者揃いの敦賀気比(福井)相手に14奪三振1失点完投勝利。最速は142キロだったが、もっとでていたのでは?と思わせるほど、直球の切れ味は鋭く、課題だった球質の改善が見られた。また、決め球のチェンジアップは精度が高いだけではなく、使い方もうまかった。左打者の膝下にしっかりと落とし、高確率で三振を奪える。初戦の敦賀気比戦では接戦となり、安打を打たれて走者を背負っても、ここ一番で力のある直球と切れ味鋭い変化球を膝下に決められる胆力の強さがあり、ドラフト1位指名候補に挙がるのではないか。

右投手では、世代No.1右腕、専大松戸(千葉)・平野 大地投手(3年)が初戦の常葉大菊川(静岡)戦で7安打完封を達成した。最速は146キロだったが、コントロールと切れを重視しながら、平均球速は139.99キロと、ほぼ140キロを維持した能力の高さは突き抜けている。変化球の精度も高く、カーブ、スライダーにフォークも加わったことで、投球の幅が広がった。さらに出力を高めて、圧倒できると、もっと評価は高まるかもしれない。

150キロ右腕の東海大菅生(東京)・日當 直喜投手(3年)は、初戦の徳島城東(徳島)ではオール直球で勝負した。今大会最速となる148キロをマークし、140キロ超えは27球中、24球。平均球速は142.29キロとほぼ大学生のドラフト候補に挙がる投手と遜色ないレベルだった。本来は高速フォーク、スライダー、カーブなどを扱う。3回戦以降の投球を期待した。

今大会、大きく評価を上げた投手は?

 

【ドラフト候補総括・投手編】世代No.1右腕、世代No.1左腕の実力は?ドラフト候補としてマークしたい9人 | 高校野球ドットコム
光・升田早人(日刊スポーツ_アフロ)

(山口)・升田 早人投手(3年)が評価を上げた。181センチ、76キロと、上背もあり、柔軟性と下半身の強さも備わり、投手としては理想的な素質を持っている。完成度の高いフォームから繰り出す最速143キロの直球は伸びがあり、対応力の高い彦根総合打線に対してほぼ直球で押し切った精度の高さは魅力だ。スライダー、チェンジアップなどの精度も高い。スカウト評価も大きく上がったのではないか。球速がさらにアップすれば、楽しみだ。

最速147キロをマークした龍谷大平安(京都)の岩井 聖投手(3年)もポテンシャルの高さを感じさせた。現状では上記に挙げた投手と比較すると、実績がほとんどない。大学経由の道になる可能性はあるが、夏に別人のようにエースとして大車輪の活躍をすると、スカウト評価は急上昇するかもしれない。どの時代でもスカウトは急成長の大型投手を好むだけに、注目したい。

東北(宮城)のハッブス 大起投手(3年)も長身ながら下半身を使った投球フォームでの140キロ前半の速球は魅力で、変化球の精度も悪くない。ゴツゴツとした感じもなく、動きにも柔軟性がある。素材としては抜群で、スター性のある容姿も申し分ない。下級生の時から素材の良さを感じていた。突き抜けた投球ができるだけに、今後目の色を変えて取り組んでほしい。化ければ、一気に世代上位に入る投手ではないか。

石橋(栃木)戦で完封勝利を挙げた能代松陽(秋田)の森岡 大智投手(3年)は最速141キロながら、直球にはキレがあり、スライダー、カーブ、チェンジアップの精度も高い。何より投球フォームが楽天・岸 孝之投手(名取北出身)を彷彿させるように洗練されている。体づくりに取り組み、140キロ後半の速球を出せるまでになってほしい。どのステージに進むにしても、20歳を過ぎてから本格化して、別人のような投球を見せる投手だと思っている。

左腕では、仙台育英(宮城)の仁田 陽翔投手(3年)が初戦で先発2回途中で降板した。ぬかるんだマウンドに合わずに力を出し切れなかったが、腕の振り自体は問題なかった。再び先発のチャンスが訪れた時に、世代屈指の左腕に相応しい投球を見せていきたい。

履正社(大阪)福田 幸之介投手(3年)は最速145キロをマークし、大きく成長した姿を見せた。変化球の精度もハマった時は空振りを奪えるが、さらに一回りレベルアップできれば、楽しみな存在になる。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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