履正社vs瀬田工
2本塁打の履正社が7回コールド発進 2番手背番号20の右腕が147キロ計測
履正社2番手・中村 太星
<秋季近畿地区高校野球大会:履正社10-2瀬田工>◇23日◇1回戦◇紀三井寺公園
履正社は1回表、「とにかく初球から打てる球は振っていこうと思いました」と1番の西 稜太外野手(2年)が右中間への三塁打でいきなりチャンスを作ると、1死から3番・森田 大翔内野手(2年)の中犠飛で先制点を奪う。
瀬田工としては1点で食い止めたいところだったが、「初回は凄く緊張していたなと思いました」と小椋 和也監督。この後に四死球や失策が出て4失点と苦しい立ち上がりとなった。
2回以降は先発の吉田 翔湧投手(2年)が立ち直り、2回、3回と無失点に抑えるが、またしても履正社打線が火を噴く。4回表に1死から西が「打った瞬間はライトフライだと思った」とバットの先に当たった打球が本塁打となり1点を追加すると、5回表には1死二、三塁から投手の7番・増田 壮投手(2年)が右翼に3ラン本塁打を放ち、リードを大きく広げた。
履正社の打線を目の当たりにして、「想像していた以上でした」と振り返った小椋監督。履正社は先発の増田も6回2安打の好投を見せ、投打に力を見せつける試合となった。
履正社の衝撃はこれで終わらなかった。10点リードの7回裏から登板した背番号20の中村 太星投手(2年)が最速147キロをマーク。制球に苦しみ2点を奪われたが、潜在能力の高さをアピールした。
最後は瀬田工の反撃に遭いながらも10対2の7回コールド勝ちで履正社が初戦突破。「落ち着いて自分たちの野球ができた」と多田 晃監督も手ごたえを感じている様子だった。
あと1勝でセンバツ出場がほぼ確実となる。今年4月に就任した多田監督になってから初となる甲子園出場をつかみ取ることができるだろうか。
(取材=馬場 遼)