法政大高vs拓大一

＜第104回全国高校野球選手権西東京大会：拓大一5－4法政大高＞◇13日◇2回戦◇[stadium]スリーボンドスタジアム八王子[/stadium]

　両チーム、チームカラーがオレンジのこの試合、一、三塁の応援スタンドはオレンジ色に染まった。

　序盤、拓大一の先発、待井陸登は毎回先頭打者に四球を出すものの、外角の直球を中心としたテンポの良いピッチングで試合のリズムを作っていく。拓大一打線は、初回に死球を機に法政大高の先発、有間空から、4番宮下 晴気、5番栗岡 翔真、6番田実 拓弥の3連続適時打で一挙3点を入れ、拓大一の3点リードとなった。

　一方、法政大高打線は、四球から得点圏にランナーを進めるものの拓大一・待井から得点を奪うことができない。

　2回から法政大高は早くもピッチャー交代となり、1年・井原 荘太が登板。6回までを堂々としたピッチングで無失点に抑えた。

　試合も中盤に入り、拓大一は積極的な打撃をするも、法政大高・井原から得点を奪うことができない。井原の好投が法政大高に試合の流れをもたらした。

　終盤に入った7回表、法政大高は3つの四死球から2死満塁のチャンスを作り、1番・大塚恵都が三塁強襲の2点適時打を放ち3対2と1点差とした。

　しかし、8回裏には、前の回に右翼に代わって入った拓大一・成井 優翔が初球を右翼席へ放り込んだ。これで拓大一のリードが2点に広がった。

　拓大一の先発・待井は、7回時点で100球を超えていたが力強い球を投げ、8回を無失点に抑えた。
そして9回、無死からランナーを出すが、後続を見逃し三振、中飛で2死。しかし、法政大高2番打者・本宮拓朗に左前安打を許す。続く、3番打者・キャプテンの福井がセンターへの適時打を放つ。土壇場で同点に追いついた。ここで拓大一が投手交代。2年生・岩崎倖大がマウンドへ上がる。4番打者・豊田明平へは死球だったが後続を打ち取り、ピンチを切り抜けた。

　9回裏、拓大一は先頭打者が四球で出塁すると、続く打者が三塁へバント。死球もあり、1死一、二塁。その後死球があり、2死満塁となり、3番主将の・荒井航史郎がカウント2－2から中前へサヨナラ打を放った。

　拓大一が接戦をものにした。拓大一のエース・待井はもちろんのこと、安定感のある守備、粘り強く攻撃する「拓一打線」にも引き続き注目だ。

(取材＝編集部)