駒大高が粘り勝ち!点の取り合いを制しシード権奪取
先発長谷川心風(駒大高)
<春季東京都高校野球大会:駒大高13-12上野学園>◇9日◇3回戦◇江戸川区
この試合は点の取り合いになった。
初回、上野学園は相手のミスが絡み2点を先制する。
2回、駒大高は6番竹田壱茶の適時打で1点を返すと、3回には相手のエラーで2点を取り逆転に成功する。
上野学園は4回、8番投手の南波風輝の適時打などで3点を取り、再びリードを奪うと、5回にも1点を追加する。
駒大高は5回に2点を追加し、1点差に詰め寄って迎えた6回。上野学園2番手の上野に対し、8番立見が安打で出塁すると、相手のミスが絡み同点に追いつく。続く7回には再び立見、9番粟生田、1番梅澤、3番相生の適時打が飛び出し一気に5点を取り、ビックイニングを作る。
ここで試合が決まったと思われたが、上野学園は底力を見せる。8回表、四球でランナーを貯めると、3番高倉の適時打などで4点を返し、2死一、二塁のチャンスで4番竹島が走者一掃のタイムリーを放ちこの回6点を取り、また逆転に成功する。
9回表、上野学園は簡単に打ち取られてしまう。ここで流れが変わったか、駒大高はその裏、2死から代打梶原が二塁打を放つと、3、4番が冷静に四球を選び2死満塁というチャンスを作る。5番菊池が相手のミスを誘い一気に2点を取りサヨナラ勝ちを決めた。
この試合両者ともに打ち込まれミスが目立った。上野学園の小川監督は「春の大会からノーサインでここまで来れて自信になったのでは。しかし投手の体力不足と守備の乱れが見えた」と収穫と課題を口にした。
駒大高としては良く勝ち切った試合だった。駒大高・矢崎主将は「一人ひとり落ち着いて、最後まであきらめない」という心がけがあったという。川端監督は「生徒があきらめず頑張ってくれた」と選手をたたえた。
駒大高は何度も劣勢になったが、諦めず劣勢の状況を跳ね返した。この勢いで次の試合にも挑んでほしい。
(取材=宮前蓮太郎)