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沖縄尚学、興南の両雄はともにセンバツV経験!県勢出場回数トップは?

2022.03.17

沖縄尚学、興南の両雄はともにセンバツV経験!県勢出場回数トップは? | 高校野球ドットコム
島袋 洋奨(興南)

 2022年春の訪れを告げる第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)が、18日にいよいよ開幕する。1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってきたが、最終回は沖縄を紹介する。

 昨年秋県大会の優勝校の興南と、準優勝の前原が九州大会に出場したが、4強に入ることはできずに、今センバツへの出場校はなかった。

これまで沖縄県勢のセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<沖縄センバツ出場回数上位ランキング>
複数回出場校のみ)
1位 沖縄尚学 6回

2位 興南   4回

2位 豊見城  4回

4位 沖縄水産 3回

5位 宜野座  2回

5位 首里   2回

 沖縄県勢のセンバツ初出場は、第32回(1960年)大会の那覇。県内トップの出場を誇る沖縄尚学の初出場は第40回(1968年)大会の沖縄高時代で、興南沖縄水産豊見城などを上回っている。

<沖縄21世紀枠出場校と結果>
2001年 宜野座(ベスト4)
2021年 具志川商(2回戦)

 沖縄県勢の21世紀枠での出場はこれまで2校。初年度に選出された宜野座は、地元出身の部員で地域貢献を評価されて出場し、快進撃を果たした。初戦(2回戦)で岐阜第一(岐阜)を7対2で下すと、3回戦で桐光学園(神奈川)に1点差勝利、準々決勝で浪速(大阪)を延長11回の激闘の末に下して4強入りした。エース比嘉裕投手が「魔球」とも呼ばれた「宜野座カーブ」を駆使して強豪チームを抑えた。この4強の成績は第81回(2009年)大会の利府(宮城)とともに21世紀枠出場チーム最高成績となっている。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 沖縄尚学 14勝(優勝2回、8強2回)
2位 興南   5勝(優勝1回)
3位 宜野座  3勝(4強1回)
3位 豊見城  3勝(8強1回)

 沖縄県勢のセンバツ初勝利は、第43回(1971年)大会の普天間。初戦で弘前(青森)を3対2で破った。沖縄県勢の最高成績は優勝で、沖縄尚学が第71回(1999年)大会、悲願の沖縄勢初優勝を果たすと、2008年に2度目の優勝を果たした。

第71回大会=沖縄尚学
1回戦:1-0 比叡山(滋賀)
2回戦:5-3 浜田(島根)
準々決勝:4-2 市川(現・青洲=山梨)
準決勝:8-6 PL学園(大阪)=延長12回
決勝:7-2 水戸商(茨城)

 エース左腕の比嘉公也投手と右腕の照屋正悟投手の2人の投手陣と、のちに広島に入団した比嘉寿光主将を中心とした打線が、接戦をものにしながら勝負強さを身に付けて頂点に立った。沖縄の高校野球界の功労者、栽弘義監督率いる豊見城沖縄水産ができなかった全国頂点を、豊見城時代の教え子である金城孝夫監督(現愛知黎明監督)が達成。その時のエースだった比嘉公也投手は、母校の監督に就任し、第80回(2008年)大会で、現ソフトバンクの投手、東浜巨投手を擁してセンバツ2度目の優勝を果たしている。

 興南は第82回(2010年)大会で、元ソフトバンク左腕の島袋 洋奨投手を擁して優勝すると、その年の夏甲子園も制して、沖縄県勢初の春夏連覇も遂げた。

 

 沖縄県勢のセンバツの通算成績は29勝32敗。都道府県別勝利数ランキングは茨城と並んで27位。沖縄尚学が初優勝した1999年からの沖縄県勢のセンバツ勝利は24勝(11敗)で、優勝3回と、この20年あまりの沖縄勢の強さは目立っている。

[page_break:沖縄のセンバツ出場校一覧]

【沖縄のセンバツ出場校一覧】

1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―

10回 1933(昭8) ―
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) ―
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13) ―
16回 1939(昭14) ―
17回 1940(昭15) ―
18回 1941(昭16) ―
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止
1944(昭19)戦争のため中止
1945(昭20)戦争のため中止
1946(昭21)戦争のため中止
19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) ―
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) ―
25回 1953(昭28) ―
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) ―
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) ―
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) 那覇
33回 1961(昭36) ―
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) 首里
36回 1964(昭39) ―
37回 1965(昭40) コザ
38回 1966(昭41) ―
39回 1967(昭42) ―
40回 1968(昭43) 沖縄 
41回 1969(昭44) 首里 
42回 1970(昭45) 真和志 
43回 1971(昭46) 普天間 
44回 1972(昭47) 名護 
45回 1973(昭48) 前原 
46回 1974(昭49) ― 
47回 1975(昭50) 豊見城 
48回 1976(昭51) 豊見城 
49回 1977(昭52) 豊見城 
50回 1978(昭53) 豊見城 
51回 1979(昭54) ―
52回 1980(昭55) ― 
53回 1981(昭56) 興南 
54回 1982(昭57) ― 
55回 1983(昭58) 興南
56回 1984(昭59) ― 
57回 1985(昭60) ― 
58回 1986(昭61) 沖縄水産 
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) ― 
61回 1989(平1) ― 
62回 1990(平2) ―
63回 1991(平3) ―
64回 1992(平4) 読谷
65回 1993(平5) ― 
66回 1994(平6) 那覇商 

67回 1995(平7) ― 
68回 1996(平8) 沖縄水産 
69回 1997(平9) 浦添商 

70回 1998(平10) 沖縄水産 

71回 1999(平11) 沖縄尚学
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) 宜野座☆ 

74回 2002(平14) ―
75回 2003(平15) 宜野座
76回 2004(平16) ―
77回 2005(平17) 沖縄尚学 

78回 2006(平18) 八重山商工 
79回 2007(平19) ― 
80回 2008(平20) 沖縄尚学 
81回 2009(平21) 興南
82回 2010(平22) 興南 
           嘉手納 
83回 2011(平23) ―
84回 2012(平24) ―
85回 2013(平25) 沖縄尚学
86回 2014(平26) 沖縄尚学   
           美里工
87回 2015(平27) 糸満 
88回 2016(平28) ― 
89回 2017(平29) ― 
90回 2018(平30) ― 
91回 2019(平31) ― 
92回 2020(令2) ―
93回 2021(令3) 具志川商☆ 
94回 2022(令4) ―
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

沖縄=現・沖縄尚学

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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