Column

前田健太、池田陵真など輩出の忠岡ボーイズ 昨年は春夏連続で全国大会出場

2022.02.22

 MLBミネソタ・ツインズで活躍を見せる前田 健太投手(PL学園出身)が、中学時代の3年間を過ごしたのが大阪府泉北郡忠岡町で活動を行う忠岡ボーイズだ。その他、元阪神の鶴 直人氏(近大附出身)、オリックスのドラフト5位ルーキー・池田 陵真外野手(大阪桐蔭出身)といったプロ野球選手を輩出し、高校野球でも多くの選手が強豪校で活躍を見せている。

 また昨年は春夏連続で全国大会への出場を果たし、8月に行われた第16回オリックス・バファローズCUP2021では、並み居る強豪を次々と破り見事優勝。近畿、岡山、四国から集まったチームの頂点に立った。今回は、オリックス・バファローズCUP優勝に大きく貢献し、この春から高校野球の舞台に踏み出す中心選手たちを紹介していく。

ハイセンスな守備力が光る遊撃手・小森拓人

前田健太、池田陵真など輩出の忠岡ボーイズ 昨年は春夏連続で全国大会出場 | 高校野球ドットコム
小森 拓人(忠岡ボーイズ)

 まず前チームの中心となったのは、遊撃手を守った小森 拓人内野手だ。177センチ、73キロとバランスの良い体格を持つ小森は、軽い身のこなしに握り替えの速さに、スローイングの正確性と、高い守備力を武器に活躍をみせた。

 野球メーカーのアトムズに勤める父の影響で野球を始め、相棒であるアトムズのグラブと共に幾度となくチームの窮地を守備で救ってきた。

「やっぱり他のメーカーのグラブは使えないですね。守備では捕球してから、へその前で割るイメージを持っています」

 また打撃では3番打者に座り、ポイントゲッターも繋ぎの役割も器用にこなしてきた。中学通算本塁打は9本だが、最近では長打力も少しずつ向上しているといい、高校では強打の遊撃手としての活躍が期待される。

「1年生からレギュラーになって、甲子園に出て有名になりたいです。高校野球はレベルが高いと思いますが、しっかりと努力したいと思います」

 小森は、高校では関西を離れて神奈川の強豪校で甲子園を目指すという。相棒のアトムズのグラブと共に、激戦区で大暴れするつもりだ。

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バッテリーの力もバファローズCUP優勝の原動力に

前田健太、池田陵真など輩出の忠岡ボーイズ 昨年は春夏連続で全国大会出場 | 高校野球ドットコム
矢野 勇人(忠岡ボーイズ)

 バッテリーの力も、バファローズCUP優勝への大きな原動力となった。

 主戦としてチームを牽引したのは、右腕の矢野 勇人投手。173センチ、73キロの体格から、最速134キロの直球を投げ込むが、最大の持ち味はゲームメイク能力の高さにある。ボール先行でも変化球でカウントが取れる制球力があり、主戦として重要な試合を任されてきた。

「自分の持ち味は、変化球のキレとボール先行でも変化球でカウントが取れるところです。バファローズカップではすごく調子が良くて、テンポ良く、低めにコントロールして投げることができたと思います」

 同じ投手陣では、左腕の宮入 眞太郎投手も130キロ後半の力のある直球を投げ込む。彼らの活躍が、バファローズCUP優勝へ導いたといっても過言ではない。

 投手陣をリードしたのが正捕手の小西 太陽捕手だ。

 165センチ、62キロと体は小柄だが、ブロッキングやガッツ溢れるキャラクターで投手陣を牽引し、首脳陣からも厚い信頼を置かれた。打撃でも1番打者に座り、高校野球でもキャラクターを存分に発揮したいと強く意気込む。

「キャッチャーをやってて楽しいなと思うのは、ピッチャーをしっかりとリードできてロースコアで勝利した時です。高校野球でも小さくてもガッツを出して、気持ちを出してプレーしていきたいと思います」

 彼らの大先輩である前田 健太投手は、トミージョン手術からの復帰を目指してトレーニングを積んでおり、またオリックスのルーキー・池田 陵真選手は紅白戦で結果を残して早くも存在感を見せている。偉大な先輩たちに負けない活躍を、彼にも期待したい。

(取材:栗崎 祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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